チグリジアー愛して、助けてー (ページ6)

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「あ、ここで大丈夫。ありがとね、送ってくれて」

渡「いや、全然。俺も楽しかったわ笑」

「うん、なんかあっという間だった笑今日で翔太のイメージ変わったし笑」

渡「はぁー？どういうイメージ持ってたんだよ笑」

「えー、なんかチャラい」

渡「チャラくねぇから！俺結構一途だかんな～」

「えー！なに！？彼女いたの！？なんかマジごめん」

渡「いやいや勝手に作んなし、いないし。見た目はチャラいかもだけど、女遊びはしないよーってこと」

女遊び、その単語だけで思い出す

ふっかも翔太みたいな人だったらなー、なんて考えた

いや仮にもしふっかが一途だとしても、特定の女の子がいるのは、それはそれできつい

その特定の女の子が自分なら、何の申し分も無いんだけどね

渡「あのさ。なんかさっきからたまに、考え事っつーか、悲しい顔みたいなのしてっけど、なんかあんの？」

不意をつかれた質問に、ドクッと全身に衝撃が走る

けっこう、ド直球なんだなって、また一つ彼を知る

渡「わりぃ、踏み込みすぎた。なんつーか、A相手だと距離の縮め方どうすればいいかわかんねぇや笑」

重苦しい雰囲気を変えてくれる言葉

空気も読めて気遣える人なんだな、あと意外と観察力もある人なんだな

また一つ、二つと、彼に対する知識が増えていく

渡「ま、名前呼びの仲だし、同期だし、なんかあったら言えよな。今度飲みに行こうぜ」

じゃあな、と言って、私の頭をガシガシと撫でた後、彼は立ち去って行った

だんだん小さくなっていく翔太の後ろ姿を見つめていると、なぜだか温かくも切ない気持ちになった