チグリジアー愛して、助けてー (ページ37)

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その後も、家に着くまで手を引かれ、その間も終始無言だった

というか、なんとなく話しかけられる雰囲気じゃなかった

蓮｢、、、、ごめん。、、、無理やり引っ張って、、｣

玄関に着くと手を離し、蓮は背を向けたまま謝った

ただでさえアパートの玄関で狭いというのに、二人密集してしまうと余計に狭く感じる

｢大丈夫、だけど、なんかあった？｣

蓮は振り向くと、横に首を振った

その表情は笑っているように見えるけど、どこか悲しげで、儚いものだった

｢やっぱり、なんかあ｢俺、先風呂入る｣

そう言って、靴を脱ぐとさっさとお風呂場の方まで行ってしまう

蓮ももう立派な大人だし私が詮索することもないのかな、なんて思い、これ以上聞くのはやめにした

コートを脱ぎ、バッグからスマホを抜き取ると、メッセージが来ていた

しょうた『今日はごめん。声聞きたいから、メッセ見たら電話ちょうだい。』

"電話"の文字に、少し動揺する

既読してしまったから、早く返さないといけないのに、どうしても通話の文字が押せない

｢わっ！｣

スマホの画面が急に、通話画面に切り替わり、慌てすぎて間違えて、応答ボタンを押してしまった