チグリジアー愛して、助けてー (ページ3)

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香「あ！そうだ、渡辺とかどうよ！涼太の幼馴染らしいし、塩顔イケメンだし、なんかAのタイプっぽい笑」

「はい？いやいや、なんでそこで渡辺が来るの？笑全然親しくないし、関わりないし。てゆか、涼太くんの幼馴染とか知らないし笑」

斜め左方向に目をやると、渡辺は楽しそうに周りの男子たちと、やいやい飲んでいる

渡辺は、私らの同期で、たしかにイケメンだし、顔はタイプだ

だからといって、ふっかに叶う人はこの世にはいない

香「あら？そんなに渡辺のこと見つめちゃってー！気になってきた？？ね、気になったでしょ！ほら！」

うざい、この上なくうざい

酔った親友ほど、鬱陶しいものはない

「いや、あんたが言うから見ただけ！つか、うざい！もう酔ったの！？」

香「いや～、涼太がさ、さっきLINEで『男ばっかりなんだから、ずっとAちゃんの隣にいてよね』なんて、送ってくるからさ～もう！！」

真っ赤でデレデレな顔をこちらに向け、スマホのトーク画面を見せつける

仲のいいことに、旦那とお揃いのスマホケースも身に付けてやがる

「それはそれは、良かったでござんすね」

香「涼太がこうやって心配してくれるのも嬉しいし、涼太にとってAが信頼されてる存在なのが嬉しい笑」

「、、、、なにそれ、、、、香織かわいい～！！」

さっきまでうざかったはずの親友が急に可愛く見えてきて、頭をぐしゃぐしゃと撫で回す

私も香織みたいに、もっと女の子ぽかったら、ふっかにも振り向いて貰えたかなーっなんて

そんな雑念を消すように、目の前のビールを一気に流し込んだ