チグリジアー愛して、助けてー (ページ17)

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『どうして、先輩が泣きそうになってるの？』

深『うーん、工藤ちゃんの気持ち、分かるから？』

ほら、と言って、今度は自分の袖をたくし上げた彼

そこには、タバコを押し付けられた後が2個、3個

思わず、驚いて、ヒュっと喉が鳴る

深『まー、ちっちゃい時だけどね。今は一人で暮らしてるし。そっちは？』

『うちは、お父さんが、、、。お母さんが死んじゃってから、殴られるようになった、、、』

深『そっか。俺は母ちゃんだったな～。まぁ、学校側に見つかって通報されて結局逮捕されたけどね』

ヘラーっと笑ったのも束の間

すぐに真顔になった彼は、だからさと続けて

深『こんな地獄、もう終わりにしよ。君はひとりじゃない』

真っ直ぐに見つめるその瞳に、一気に吸い込まれた

胸が熱くなり、喉から何かが込み上げるような感覚がした途端＿＿＿＿

『ふっ、、ぅう、、、、ううぅぅぅ』

堰を切ったように涙が止まらない

そして、大きくて温かな身体に包み込まれる

どうしようもなく、その温もりにしがみつきたくなって、背中に回した腕に力を込めた

ポンポンと心地よく背中に刻まれるリズムに、とてつもない安心感を覚えた

あの日から、先輩が、ふっかが、私のもう一つの生きる意味になった

私は彼を好きになった