チグリジアー愛して、助けてー (ページ15)

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そこからはほとんど記憶が無い

蓮と二人で病院に駆けつけると、お父さんが待っていて、なぜかお母さんが顔に白い布を被せて起き上がらない

何度も何度も『お母さん』って声をかけるのに、全然起きなかった

事故だった＿＿＿＿＿

買い物の途中、信号無視した車にはねられた、らしい

『まだ若いのにね～』

『再婚したばかりなんでしょ。二人の子供残していくなんてね』

『気の毒よね』

母の葬儀ではこんな言葉ばかり

葬儀の間、ずっと蓮が傍にいて、手を握ってくれていた

蓮の手の温もりばかり、覚えている

蓮だって実の親子じゃないとはいえ、辛いはずなのに、私に寄り添ってくれる

葬儀の後、父は私たち二人を先に家に帰した

『ねぇ、蓮。お母さんに、蓮と仲直りしたんだよって言いたかったね』

蓮『、、、、、、あぁ。』

『、、、なんでかな、、、っなんで、、おかあさん、、なのっ、、、』

どうして、お母さんなの。他の誰だっていいじゃないか

そんな最低なことまで思ってしまうほど、その時の私は正常じゃなかった

蓮はAと弱々しい声で呟くと、強く抱き締めた

蓮『、、これからは、、、、っおれが、、、おまえを、、まもる、、っから、、』

蓮の声が震えている

あぁ、蓮も辛いんだ、泣きたいんだ

蓮も泣いていいんだよ

そんな思いを込めて、私も強く抱き返す

あの日、蓮が私を守ると言ってくれたように、私も蓮を守ると、そう誓った