チグリジアー愛して、助けてー (ページ12)

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蓮と初めて会ったのは、私が高校1年生の頃

私が中学2年生の時に両親が離婚し、母に引き取られた

そして、蓮のお父さんと私のお母さんが結婚して、蓮とは義理の姉弟になった

当時蓮は、まだ中学2年生だった

お父さんに似て、とても整った顔をしていた

お父さんはとても良い人で、私は心を開くのに時間がかからなかった

けど、蓮は思春期真っ只中だったせいか、どこか居心地が悪そうで、私が話しかけても素っ気なかったし、お母さんが一生懸命話しかけても、どこか距離を置くような態度だった

お母さんもお父さんもそれに気づいてはいたんだろうけど、あえて何も触れずにいた

一緒に住み始めて、1年経っても蓮の態度は変わらなかった

最初は頑張って話しかけていた私も数ヶ月経つとさすがに心が折れ始め、いつしか蓮のことを避けるようになっていた

けどある日の夜中、お母さんがリビングでお父さんに、どうしたら蓮に心を開いてもらえるのか、と泣きながら相談しているところを見てしまった

その時、お父さんは時間が解決する、とは言っていたけど、見た感じ蓮はけっこう頑固だからこっちがアクションを起こさないと無理じゃないかと思った

少しばかり、自分が蓮を避けていたことに罪悪感を感じた

家族の問題から私ばかりが逃げて、家族である蓮のことを独りぼっちにさせてしまっていたんだと。

私と蓮の仲が良くないことはきっと母も知っていて、悲しんでいるに違いない

母のためにも、蓮が心から安心してこの家で過ごせるように何かしなければと私は思った