チグリジアー愛して、助けてー (ページ11)

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渡『あのさ。なんかさっきからたまに、考え事っつーか、悲しい顔みたいなのしてっけど、なんかあんの？』

あんなこと聞かれると思ってなかったし、あまりも鋭い質問に戸惑った

翔太は同期なんだから相談しろよとは言ってたけど、さすがに仲良くなったばっかでこんな重苦しい話はできない

そんなことを思いながら、家のドアを捻る

｢ただいまー｣

蓮｢おかえりー｣

ドタドタと大きな音を立てながら、わざわざ玄関まで迎えに来てくれる

蓮｢迎えに行くって言ったじゃん｣

｢たまたま同期が送ってくれることになったんだもん。そしたらわざわざ蓮が迎えに来る必要もないでしょ｣

蓮｢舘さんの幼馴染だっけ？だからといって、舘さんもそんな簡単に、知らん男に女を送らせんなよー｣

｢まぁ、ほら無事に帰ってきたんだし、いーじゃん！早くリビング行こ！さむい！｣

靴を脱いで、蓮の体をくるりと半回転させ、デカい背中をぐいぐい押しならがリビングに向かう

こうやって強行突破しないと、きっと永遠に玄関でうだうだ言ってる

リビングに着いてからも、舘さんももう少しだの、俺が行ったのにだの、なんだのと小言が聞こえる

これじゃあ、まるでシスコンの弟みたいだ

まぁ、"義"弟ではあるんだけどね

蓮｢あ、風呂沸いてるから、入ってきな。ストーブも焚いてるから出てくる時、消してきてね｣

ありがとー、と適当に返す

本当に、よく出来た子なの

ただ、少し過保護かな、、、、？