危険予知 ページ5
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『……鼻、潰れてるんじゃない?ここらへん鬼多いから。帰ったら胡蝶さんに診て貰えば』
「いえ!!俺、自分の鼻に自信持ってます!」
なんの自信だそれは、と言う言葉は飲み込む。
さっきから澄んだ目で人の嫌なところついてくるし、背中には何か、よく分からないのがいる箱あるし。
だめだ、この人と関わっちゃいけない。
駄目だ。
『…』
「顔色、悪いですよ?大丈夫ですか!?」
差し出された手を、私は払う。
驚いた顔の少年は、悲しい、と言うよりも心底私を心配する様な優しい表情だった。
まるで、私の兄の様だった。
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『……』
「…家まで送りますよ、Aさん」
『……』
何も言わず、黙っている私。
結局鬼は私一人でほとんど倒し、家へとぼとぼと歩いていた。
この少年の名は炭治郎と言うらしい。
心優しい、男の子だった。
『…優しくなれなくて、ごめん』
「…え、?あぁ、いえいえ、大丈夫ですよ!』
少しだけ顔をしかめていた炭治郎。
結局私は家まで送ってもらう事を拒否し、さっさとそこらの道で別れた。
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もも - 面白いです!これからも頑張ってください (2020年2月10日 19時) (レス) id: 41f761b8e0 (このIDを非表示/違反報告)
なと - おもしろいです。頑張ってください! (2020年2月10日 19時) (レス) id: a7ce77ec28 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:環 | 作成日時:2020年2月10日 18時