個性使いの堀越くん【ヒロアカ×文スト】【男主】 (ページ7)

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Aが敦の頭を撫でていたら敦が目を覚ました。
「あれ？お兄さん誰？」
ふと思ったことを訊いてみた。
「おぉ。起きたお早う」
Aは笑顔でそう云った。

(安心するな)

少し安心するような笑顔だ。
敦は起き上がりAに訊いた。

「お兄さん。名前は何なの？」
「僕？僕の名前は……」
お兄さんは少し黙った。
「堀越Aだよ。宜しく」
とお兄さん……Aは、笑顔で云った。
「A兄さん？」
と敦が云うとAは驚いたような顔をした。

「ハハッ兄さんか嬉しいね。君名前は？」
「………中島敦」
「敦か。善い名前だね」

(A兄さん。優しい人だ)

「A兄さんは何で此処に居るの？」

(僕は院長に、連れて来られてきたけど)

「僕？僕は………」
Aは亦黙った。
途端、Aは痛そうに頭を抱えた。
「イダッア゛ァッ」
「A兄さん!?大丈夫!?」
敦は立ち上がってAの肩を抑えた。
「ア゛ァァアいてぇぅ、アッ……」
Aは糸が切れた人形の様に前に倒れた。
「A兄さん!?」
敦は背中を揺すった。

(A兄さん……お願いだから起きて……)

一人の少年の願いは、儚く月に溶けていった。