QK病系短編集4 (ページ8)

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久しぶりに泊まりがけで作業をして、仮眠をとった後。

そろそろ朝ごはんを買いに行こうと外に出たら、ドアを開けてすぐのところで何かにつまづいた。

何！？と思ったら、そこにいたのは見覚えのあるアウターを着た人、っていうか、山本で。

玄関前で蹲って明らかに様子がおかしかったから焦ったけど、よく観察したら咳き込む合間に聞こえる異様な呼吸音。

これはきっと、喘息発作だ、、と察知して、バッグの中を探させてもらったらポケットから吸入器を発見できて。

福「山本、薬これだよね？蓋開けるだけで大丈夫なやつ？」

山「…(ｺｸｺｸｯ)」

福「ん、じゃあこれね。俺も支えとくから、自分でタイミングとって息吸って。」

朧げな記憶と知識で山本の吸入をサポートして、少し経って嫌な呼吸音が治まってきたのを確認して一安心。

だけど、、こんな大きな発作、いきなり起こるもの？

山本が喘息持ちなのは昔聞いた記憶があるんだけど、大人になってからは発作はほとんどないって言ってたし、、

福「山本、とりあえず中入ろうか。水飲んだりした方がいいよね。それで、タクシー呼ぶからすぐ病院行こう。」

山「…ぇ、いや、、僕、朝の会議が、、」

福「知ってる。でも、身体の方が大事だから。会議の内容は後から共有してもらえばいいし。それに、今使ったので薬終わっちゃったでしょ？カウント、ゼロになってたの見ちゃった。」

山「…んん、、はぃ、、」

福「よし、じゃあそういうことで。水とか持ってくるからここ座って待ってて。」

やっぱり、少しでも早く病院に行った方が良い気がして、少し強引にだけど言いくるめた。

とりあえず玄関に山本を座らせたら、水とブランケットを取りに行きつつ、スマホでタクシーを呼んで。

心配だから俺も着いて行きたいし、それも誰かに連絡しておかないとだ。