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izw side
他の車で向かってる組の状況と、道路状況を鑑みつつ、福良さんがしっかり眠ったのを確認してから再出発。
この辺からはもうずっと山道が続くから、万が一俺まで体調を崩したら大変だと思って、スマホをしまって目を閉じた。
そうしたら、車の心地よい揺れとここ数日の激務が相待って、あっという間に意識が遠のいていって。
次に気がついたのは、運転席の高松の焦った声が聞こえた時だった。
伊「…、、ん、、？」
高「伊沢さん、起きて！福良さんが！」
伊「ん？ぁ、福良さん！えっと、とりあえずこれ使って。」
福「ｯ、んぐっ、、ぇっ、、げぇっ、ｹﾎｯｯ、、」
伊「全然気がつけなくてごめん。一旦落ち着くまで全部吐いちゃおう。」
高松の母に隣を見れば、いつの間にか起きてしまったらしい福良さんが真っ青な顔で口を押さえていて。
少し手の中に戻してしまっていたようだけど、それはひとまず後回しにして口元に袋を当てがえば、すぐにまた吐き出すからきっと限界まで一人で我慢してたんだと思う。
起こしてくれればよかったのに、、とも思うけど、まあ寝てる人間を自分の都合で起こすのを躊躇う気持ちはよくわかるから。
これは、俺が呑気に寝てたのが悪い。ほんとに申し訳ない。
福「んん、、も、吐かないっ、けど、きもちわるぃっ、、」
伊「吐きそうなのは無くなった？じゃあ手拭いちゃうね。また停まれそうなとこ寄ってもらうから、もうちょい頑張れる？」
福「っ、も、やだっ、つらい、帰りたい、、」
伊「ｯ、、簡単に頑張ってとか言ってごめん。辛いよね、、」
ここまで来てしまった以上、引き返すわけにもいかないから頑張ってもらうしかないんだけど、あの福良さんが仕事放棄して帰りたいとまで言うんだから、きっと相当な辛さのはずで。
やっぱり、いくら先方の要望といえど無理させるべきじゃなかったかな、、
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作者名：くら | 作成日時：2024年2月17日 20時
