QK病系短編集4 (ページ13)

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sgi side

電話のあとすぐに来てくれた福良さんは、状況を説明すると荷物を持ってまたすぐに廊下を戻って行って。

車はスタジオからちょっと離れた駐車場に停めてあるから、近くに来てくれるまで俺たちはちょっと待機。

その間も、胸元を押さえて少し苦しそうな様子は変わらないんだけど、悪化してるような雰囲気は感じられないからそれは一つ安心できる要素かな。

須「…お、車着いたって。じゃあ行こか。しっかり掴まっといてな。」

乾「んっ、おねがいします、、」

須「よいしょっと、、うん、いけるな、大丈夫だ。」

福良さんから、車が玄関前に着いたから乾を連れてきてくれと連絡があったから、背負って出口まで歩く。

背中から浅い呼吸が聞こえてくるのは不安になるけど、どうやら痛み自体は少し落ち着いた、というか慣れてきたみたいで。

深呼吸するとめっちゃ痛いらしくて、浅く速く呼吸してるっぽいけど、それはそれで過呼吸になりそうで心配だ。

須「はい、到着。福良さん、乾どこ乗せたらいい？」

福「えっとね、後部座席倒せるから横になってもいいし、座ってる方が楽だったらそれでも大丈夫。」

須「おっけ。乾どっちが良さそう？」

乾「…んん、、わかんなぃ、けど、座っとく、、」

須「了解。じゃあ下ろすよ。んで、俺隣座るからこっち寄りかかっとき。」

乾「ん、ありがと、ございます。」

福「よし、じゃあ出発ね。近くの病院まで10分くらいだから、もうちょっと頑張って。」

後部座席に俺と乾が並んで座って、助手席には福良さん、運転は裏方スタッフの方にお願いして、病院へ。

道中、スマホで軽く調べてみた感じだと、気胸ってやつに症状が近そうな気がするな。

突然の胸痛と息苦しさってとこが一致するし、長身細身の若い男性がなりやすいって特徴も乾にぴったりだし。

まぁ、俺は医者じゃないからなんとも言えんけど。