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sgi side
河「お待たせ。福良、薬この中だよね?開けるよ。須貝さんそのまま福良支えててもらっていいですか?」
須「うん、了解。」
福良さんの鞄を抱えてやってきた河村が、内ポケットから吸入器を取り出して何やらカチカチと動かしていて。
その間俺は、言われた通りに福良さんの身体を支えて待つ。
河「よし、これで使えるはず。福良、一緒に待ってるから、自分のタイミングで息吸ってボタン押して。」
福「…んっ、ヒューッ、ゼェ、ヒュッッ(カシュッ)、、ハァッ、ヒュッ、、っ、、」
河「…どうだろ、、効かない、、?」
須「一回でダメな時って、もう一回使えるんだっけ?」
河「はい、15分くらい開けて、もう一回だけ。それでダメなら即病院ですね。」
須「15分か、、おっけ、タイマーかけとくわ。」
元々体調が悪いことも相まってか、一回目の吸入ではほとんど様子が変わらなくて。
15分の待ち時間の間に、河村は次でダメな時のために誰か車出せるか聞いてくると執務室に戻っていったから、今は仮眠室に福良さんと二人きりで。
ぜーぜーひゅーひゅーと、苦しそうな音の合間にも激しく咳き込んでいて、これほんとに15分も耐えられるの?救急車呼んだ方がいいんじゃ、、なんて本気で考え始めた頃。
河「お待たせしました。そろそろ15分?」
須「あと20秒!」
河「よし、じゃあ二回目試しましょうか。もしダメなら、こうちゃんが玄関まで車持ってきてくれてるんですぐ病院行けます。」
冷静な河村が戻ってきてくれて、二回目の吸入をセットして、福良さんの口元に当てがって。
さっきと同じように、またカチッと音がしておそらく薬剤が噴出された。
そのまま、祈るような気持ちで数十秒が経過して。
福「…こほっ、っ、はぁっ、も、へいきっ、、はぁっ、、」
河「良かった、効いたみたいだね。」
須「ほんとに?よかったぁ、、めっちゃ焦ったわ。」
なんとか、二度目の吸入で大きな発作は治まったらしい。
それでもまだけほけほと小さく咳き込んではいるし、全然安心できる感じではないんだけど。
河「とりあえず、体力使って疲れたでしょ。今のうちに寝ちゃいな。で、起きたら病院ね。」
何はともあれ、疲れ切ってぐったりした福良さんは河村の言葉が終わるよりも早く?目を瞑って夢の世界に行ってしまったし、ひとまず目を覚ますまでここで様子見てようかな、、
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くら(プロフ) - なななさん» コメントありがとうございます。今リクエスト停止中で、、でも、今いただいているリクエスト、4/10がfkrさんのお話なのでゆっくりお待ちいただけたら嬉しいです。 (2月21日 22時) (レス) id: fbe0e5de4b (このIDを非表示/違反報告)
くら(プロフ) - なつきさん» コメントありがとうございます!そうなんです、実は昔は別界隈におりまして、、今はそちらと掛け持ちで応援してます!これからものんびりお話書いていきますのでよろしくお願いいたします。 (2月21日 22時) (レス) id: fbe0e5de4b (このIDを非表示/違反報告)
ななな - めっちゃ好きです、、!本当に体調不良系大好きで、、泣fkrさん体調不良の小説あまりないので本当に貴方様の小説に出会えて嬉しいです。もしよろしければ2回目になりますがfkrさん体調不良のizw、ymmt、kwmr関わりの小説見たいです、、!何日かかっても良いので、、!! (2月14日 18時) (レス) id: a414dcff98 (このIDを非表示/違反報告)
なつき(プロフ) - →ビックリしてコメント失礼しちゃいました。くらさんが書かれる体調不良になっているQK特にiniさんが大好きです。QKは特に体調不良系のお話が少ないので、これからも更新楽しみにしています。応援しています。コメントが長いため、2つに分かれてしまってすみません。 (2月13日 21時) (レス) id: 4cb1c91dba (このIDを非表示/違反報告)
なつき(プロフ) - 初めまして。最近QKにハマって、体調不良系のお話が好きなのでくらさんのお話を読ませて頂いたのですが、くらさんの他の作品も読もうとした時に、エイトさんのもあって、見たら私が昔エイトさんが好きだった時に読んでいた作品なことに気づいて、→ (2月13日 21時) (レス) id: 4cb1c91dba (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:くら | 作成日時:2023年12月20日 21時