QK病系短編集2

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ini side

乾「須貝さーん、とむ絶対体調悪いですよあれ。でも、さっき聞いてきたら大丈夫って言い張るの。」

須「あー、最後の撮影の時もちょいしんどそうやったね。まぁ、大丈夫って言うなら信じてあげてもいいんじゃない？それとも、先輩権限でPC取り上げてくる？」

乾「えー、さすがにそこまでは、、でも心配だから俺も近くで作業しよーっと。」


さっきまで一緒に撮影していた須貝さんによって、とむの様子がおかしいと思っているのは自分だけじゃないということが確認できたから、PCを持って立ち上がる。

とむはお気に入りのソファで編集作業をしているから、その隣に座って編集の続きを始めた。

ーー


自分の作業を始めたらつい集中しちゃって、ふととむのことを思い出したのはこの席に移動してきてから1時間以上経ったあとのこと。

ちらっと隣を見れば、さっきまでは青白く見えた顔色が今度は赤くなっていて、熱が上がってきたのかもしれない。


さすがに、これ以上は見過ごせない、かな。

あんまりやりたくないけど、強制ストップさせてもらおうか、と思って声を掛けようとした矢先。


乾「…ぇ、、？」

ふっ、と目を閉じたと思ったら、姿勢が崩れてふらっと俺の方に倒れかかってきて、慌てて受け止める。


乾「とむ？聞こえる？大丈夫？」

と「乾、さん、、？だいじょぶ、聞こえてます。…でも、しんどい、、」

乾「ちょっと、一旦パソコン閉じよっか。保存ボタン押して平気？…うん、これでおっけー。それで、どうしよ、横になった方がいいよね。今動くのきついと思うから、とりあえずこのソファでいっか。」

と「…すみません、、さっき、大丈夫って、言ったのに、、」

乾「ん、それは今は置いとこう。ちょっと待ってて、毛布とか持ってくるから。」


座っていられないほどに体調が悪かったのかとびっくりしたけど、ひとまず会話はできるし意識はちゃんとありそうでよかった。

仮眠室から毛布を回収して、救急箱も持って、とむの所に戻る途中で、須貝さんに声をかけられたから事情を説明して。

看病とか、あんまり慣れてないんだけど、他に手の空いてそうな人もいないし頑張ってみよう。

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