QK病系短編集2

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sgi side


…あれから、まあ色々ありながらも無事に着替えを済ませて、福良さんをベッドに寝かせることに成功した。



いや、結構大変だったのよ。


着替えは部屋にあったものを使うにせよ、タオルとか袋とか取りに行かないといけないものも多くて、だけど少しでも俺が側を離れようものなら「やだ」「ダメ」って泣いちゃうんだから。

でも、これだけ具合悪い人を部屋中連れ回すのもあれだし、最終的には部屋の中だというのに常にビデオ通話で顔を見せ合うってことで乗り切ったわけだけど。


でもまぁ、こんな福良さん今まで見たことないし。

きっとそれだけ、色々抱え込んでたんだろうし辛い思いもしてたんだろうから、ちょっとやそっとのわがままは全部受け止めますとも。


今もね、どこにも行かせないとばかりに俺の手を握って離さないわけだけど、別にそんなことしないでもずっとここにいるつもりなんだけどな。

と、そんなことを思いつつ様子を見ていたら、不意に手を握る力が強くなったのがわかって。


須「どした？しんどい？」

福「…っ、げぇ、出るっ、、」

須「おぉ、トイレ行こか。一緒に行くからもうちょい頑張れ。」


正直、間に合うかは微妙なとこだから一応タオルも渡して、寒すぎる廊下を通ってトイレまで背中を押していく。


須「はい、ここしゃがんで。よし、よく頑張りました。タオルもらっちゃうね。」

福「ﾝぐっ、ﾊｧｯ、ぉぇっ、げほっ、こほっっ、、」

須「あらあら、しんどいな。ゆっくりでいいから、しっかり息吸ってな。」

福「ｯｯ、、おなかいたいっ、、」

須「お腹も来ちゃった？じゃあこの袋持って、トイレ座ろか。」

福「…んんっ、も、やだぁ、、」

須「そら嫌よなぁ、、ごめんな、変わってはあげられないけど、なんかして欲しいことあったら言ってな。」

んー、他に、何かしてあげられることはないもんかね。

もうね、ほんとに苦しそうで、お腹摩ってあげるくらいしかできないのが申し訳なくなってくる、、

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