エイトさんの体調不良part25

2 ページ22

横山side



朝からなんとなーく様子のおかしいヤス。


1人でブツブツ呟いとったり、難しい顔して考え込んどったりするから、なんかあるんかと思って聞いてみたら不自然なくらい元気に大丈夫やって言われて。


まぁ、撮影中もよく見とけばええやと思って今に至るんやけど…


「…おい、ヤス。ほんまに大丈夫か？しんどいんやったら止めてもらおか？」


「…平気ｯ……なんとも、ないで…？」



最初は普通やったけど、半分過ぎた辺りから明らかに体調悪そうやねん。



目眩でもあるんか、時々ぎゅっと目ぇ瞑って耐えとったり、ちょっとふらついてたり。



バランス崩した時に支えたった身体も、なんか熱かったような気ぃするし…



けど、ヤスは何言っても大丈夫の一点張りやから。



こうなったら、少しでも早く撮影終わらせたろうってことで、ヤスをフォローしつつ、全力でカメラマンの要求に答えていく。



そのおかげか、予定より30分近く早く終わらせることができて、一安心や。



「ヤス、お疲れ。楽屋戻ろ。……ヤス？」



「…ﾊｧｯﾊｧｯ…よ、こちょｯ…さき、もどってて…！」


「いやいやいや、何言うとるん？てか、どうしてん。どっか痛い？立てるか？」



「…だいじょぶっ…ﾊｧｯ…やからｯ…ﾊｧｯﾊｧｯ…」



「全く大丈夫そうやないって。もう撮影終わったんやから、頑張らなくてええよ。どこしんどいん？」



「…ｯｯ…あたま、ぐるぐるしてっ…ﾊｧｯ…ﾊｧｯ…きもちわるぃ…横、なりたいｯ…」



「ん、そか。ほな、ひとまず楽屋まで連れてくな。」




撮影終わって気が抜けたのか、その場に座り込んで動けなくなってもうたヤスを問い質せば、やっと白状したから、おんぶで楽屋まで戻って。



とりあえずソファに寝かせて、そのあと、



「ヤス、ちょっと医務室行って体温計とか借りてくるわ。すぐ戻ってくるから。」



なんて、細かく状態の確認もせずに楽屋出てもうたんやけど、これは俺がアホやったわ…

3→←安田ー嘔吐、熱…横山

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す