エイトさんの体調不良part24 (ページ2)

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村上side

昨日あれだけ言ったのに、今日の撮影も亮はずっと上の空やった。

何度も立ち位置間違えるし、むすっとした顔でずっと黙っとるから現場の雰囲気も最悪で。

ほんまは、俺もあんまり色々言いたないねんけど、今回はしゃあないやろ。

そう思って撮影後の楽屋で帰り支度をしとる亮を呼び止めた。

「亮、ちょっとええか？お前昨日、今日はちゃんとやるって言っとったよな？それなのに今日のあの態度はどういうことやねん。」

他のみんなも言いたいことは同じみたいで、止めに入ってくることもなくじっと亮を見つめとる。

「…ごめん、なさい……」

「俺は別に謝って欲しいわけとちゃうねん。ただ、昨日からどういうつもりで仕事してるんかって聞いてんねん。」

「…ん……ﾊｱｯｯ…」

「なんやその態度は。仕事は遊びとちゃうんやで？お前が真面目にやらへんことで、他の色んな人に迷惑かけんねん。それわかっとんのか？」

「…んｯ……ｯｯ………むらかみくんも、みんなも、ほんまごめんなさいｯ…けど、俺っ…俺、も、あかんｯｯ……」

……ん？？？

さっきまでろくに喋らんで黙っとったんに、急に焦って喋ったと思ったら今度はその場に座りこんだ亮。

俺にはさっぱりわけがわからんかったんやけど、

「あ、亮！！ちょ、横山くん、そこのゴミ箱取って！！」

「章ちゃん、これ使ってええで！」

突然ヤスが叫んで亮に駆け寄ったと思ったらマルが近くのビニール袋をヤスに差し出して。

その直後、

「…ｯｯ……ぅっ…おえぇっ……ｹﾞﾎｯｹﾞﾎｯ…ぅぇっ…ﾊｱｯﾊｱｯｯ…ｹﾞﾎﾞｯｯ……ｸﾞｽｯ…ﾋｯｸｯ……」

「亮ちゃん、しんどいなぁ…もしかして、昨日からずっと体調悪かったん？ごめんな、何も知らずに色々言ってもうて…」

…ああ、そういうことか……

泣きながら吐いてる亮と、その背中さすってるヤスと、自分まで泣きそうな顔して亮に声掛けてる大倉とマルを見てやっと話が繋がった。

俺、何してんねん…勝手に苛立って、亮のことよく見もしないで一方的に怒って…

「…ヒナ、あんまり自分のこと責めたらあかんで」

「すばるの言う通りや。俺もすばるも、みんな気が付かなかったんやから。」

「ひとまず、俺は医務室行って色々借りてくるわ。ヒナとヨコ、スタッフさんのとこ行ってしばらく楽屋使ってていいか聞いてきて。」

…せやな、やってもうたことはしゃあない。

今はまず次のこと考えなあかんな。