〃 ページ28
人生初サプライズの誕生日会
しかも大好きな人が提案して
クラス皆で協力したそうだ
そんなの嬉しいに決まってる
腕の中でアワアワしているAがとてつもなく愛おしく感じた
轟「ありがとう。すげぇ嬉しい」
そう言うとAも嬉しそうに笑った
上鳴「おふたりさーん！早く来ねぇとメシなくなるぞ〜！」
砂藤「ほとんど金木が作ってくれたんだぜ〜」
それは急がねぇと
轟「急ぐ」
『準備してくるね』
轟「あぁ」
急いで緑谷達と手を洗いに行って席に着いた
キッチンスペースでAは作業していた
目が合うとAのにっこりと微笑んだ
やべぇ...くそ可愛すぎる...
...もしかしたら、遠くもない未来で毎日見れるのかもしれない
つか、見たい
瀬呂「主役のデレロキくんにはこれやるよ」
と、瀬呂が俺に三角の帽子にタスキをつけられた
タスキに《今日の主役》と書いてあった
飯田「では、頂こう！」
「「「いただきまーす！！！」」」
皆Aが作った料理に「美味しい」と言葉をこぼしていた
それに対してAは嬉しそうに照れていた
そんなAはコーヒーを飲んでいた
...そうだった
人間が食べるものは食べれないんだった
嬉しそうに笑っているが少し寂しそうな表情が見え
込み上げてくるものがあった
でも、Aは
『初めて蕎麦作ったんだけど...どうかな？』
轟「美味い...めちゃくちゃ美味い」
『わぁ〜良かった！！』
本当に嬉しそうに笑う
昔食べれていた物が食べられなくなったのに人の為に料理を作って
本当に優しいやつ
俺は改めてAに惚れ直し
俺も早くブラックコーヒー飲めるようにならねぇと、と思った
噂では喰種のために人工の食べ物を開発されるようで
今はそれの準備段階だと聞いた
楽しみだ
その時になればまた新しいAの笑い顔が見れる
夕食後のデザートに抹茶のケーキが出された
これもA作だ
食べてみると
抹茶のほろ苦さと生クリームの優しい甘さが程よく美味しいかった
また、あずきも入っていて
プロ級の美味さだった
Aは少量だがこれは食べていた
話を聞くと火を通した物、焼き物、煮物系なら食べれるようだ
久しぶりに食べるのか
『あー、この食感久しぶりだぁ...』
と苦笑していた
「無理して食べるなよ」と皆は心配しつつ笑い合った
蛙吹「Aちゃん、そろそろ...」
『そうだね！焦凍くんちょっと待ってて』
そう言い
どこかへ行った
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作者名：珠羅 | 作成日時：2020年7月13日 19時
