転生転生【東リべ×ブラスタ】

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稀咲《終わったか？》

『終わりましたよ』


電話が鳴り出ると稀咲だった

年下で目の敵だけど、とりあえずこういう態度をとることにした


稀咲《いつも悪いな。1番血に染まらせて。それで、今月の幹部会の日なんだがお前に頼みたいことがある》


『頼みとはなんです？』


稀咲《ブラックカード。最近その言葉をよく聞く。お前の情報通り、送り主は不明、突然届く謎のカードで価値のあるそうだな》


『はい、カードによって価値が変わるらしいです』


稀咲《それでだが、ある1人の女が持っていると聞いてな。拉致してくれないか？その女についての詳細はメールで送る》


『分かりました』

稀咲《任せたぞ。それじゃぁ疲れ》



通話を切りメールを確認すると

見覚えのある顔に「風見早希」という名前があった

見た瞬間「ﾋｭ」と喉が鳴った



拉致して殺したって別に構わないけど

｢ダメだ｣と激しく頭の中に響く

もし拉致してみろ

ケイや羽瀬山が警察に通報する

捕まって楽にはなれるが後味が悪い

色々と想像ができる

凄く悲く感じる


......あ、そうか


私は真っ当に生きて早希と普通に仲良くなりたかったんだ

エマやヒナ、柚葉のように友達になりたかったんだ



早希は他人の事なのに本気で心配してくれているくらい心優しくて

こんな私にパタパタと後ろを走って着いてくる

変な子

早希は気づいたらそっと近くにいてくれて

小さな事でも自分の事のように心配する

早希の方が他人の心配するような立場じゃないのに

私が持ってないものを持ってて

あの眩しさと暖かさが憎くて羨ましくて

でも、嫌われたくはなくて

無理して笑ってたんだ


...できない


私には早希を傷つけることなんて


できない


死ねるなら本望だ



自分でも分かるくらい自虐的に笑っている

悲しくなる

いっその事

私も稀咲に歯向かって死のう


羽宮は組織を潰したその2日後に来た

私は羽宮に｢私は私で動く」と伝えた

それから会っていない

稀咲の部下は早希について探し始めた

私も探すふりをした

変装して稀咲の部下を殺しもした

いつの間にか世間を騒がせていた

そのおかげでスターレスは休演

羽瀬山は「これじゃぁ家賃代が払えない」とわざとらしく嘆いた





「ちょっといい？」



そう言い止めるのは鷹見という男

チームWのメンバーで頭のいいやつ

羽瀬山に頼まれ事を良くされるが

鷹見は逆に羽瀬山を利用しているようにも見える

それに色々と厄介な存在でもある

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