-14 ページ15
.
2日前
最期くらい公演を観るかと思い早希と観た
早希は嬉しそうに笑っていた
どうやら前からずっと私と観たかったようだった
食事をし、ぼんやりと公演を観る
公演が終わりアンコールも見届けた
早希はバックステージに行くようで
私は客に混じって外に出た
すると黒曜が「ちょっと付き合え」と言い裏口に行った
特に何もすることも無く話すことも無く
タバコがどんどん減っていくだけだった
1本吸い終える所に銀星はやって来た
どうやら黒曜は約束を破って銀星に会わせることが目的だったようだ
とりあえず話を聞くことにした
銀星「姉さん、俺も誤解してたよ。自分を犠牲にしてまで護ってくれてたんだよな」
鷹見か
余計なお世話を...
銀星「ありがとう、って言いたいけど嫌だよな......姉さん、俺は姉さんに幸せになって欲しいんだよ。父さんは不良がどうとか言ってたけど、俺は別に構わなかった。姉さんにとって大事な人だって分かってたから。だから」
話を聞きながらタバコをもう一本取り出す
｢自分を犠牲にするのは止めてくれ｣と、銀星は半泣きで言い
火をつけようと動かした手を掴まれた
喧嘩以上の事ばかりだったからこんな弱々しく掴まれたのは久しぶりだった
両手でぎゅっとにぎる銀星の手は震えてた
銀星「俺は！母さん、父さん、姉さんと一緒に笑い合いたいんだよ！だからお願いだ...もうやめてくれ...」
『........なんで？...なんでお前は私を姉と見るの？』
銀星「姉さんは姉さんだから」
『血の繋がりがあるから？』
ブンブンと首を横に振る
『ﾊ...心ってやつ？』
自傷、嫌悪、後悔、嫌味
色んな冷ややかな気持ちと
どうしたらコイツは私から離れてくれるだろう
頭の中はそれらだけだった
銀星「姉さん...」
悲しそうに
希望、期待、許しを乞う
そういった気持ちが目が私を見つめる
それを見た瞬間、思いっきりコイツの腹を殴った
弟は咳き込んで腹を抑えて膝を着いた
そして髪を引っ張って顔を上げる
『本当にお前はさ馬鹿だよ。貶されて、罵倒されて、無視されてんのにそれでも｢姉さん」って呼ぶんだ｡...どう？姉から暴力を振るわれて。それでも姉だと言う？』
銀星「ぅ"う"....」
『このまま殴り殺したっていいんだよ』
持ち上げていた手を離して立ち去る
銀星「.........いかないで姉さん」
泣きながら弱々しく震えた声を無視して車に乗った
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 9人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
珠羅(プロフ) - ユノンさん» コメントありがとうございます！制作中ですので、しばしお待ちください！ (2022年5月16日 20時) (
レス) id: 4ac8565e93 (このIDを非表示/違反報告)
ユノン - 夢主人公のイラストが見てみたいです (2022年5月15日 20時) (レス) id: 9e05ed3410 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：珠羅 | 作成日時：2022年5月12日 0時
