夢くらい見させてください【ヒロアカ×東京喰種:re】 (ページ40)

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緑谷「金木さん…」

轟「金木…」

『まさか、自慢するため？実の親がいるって。性格悪いね轟くん。そんな人だとは思わなかった。……私、帰る。緑谷くんごめん。みんなには早退したって言ってくれないかな？あと、これ先生に返しておいてくれる？』

小さくした障害物競走の時のロボットを渡す

緑谷「え！？あ、うん…」

轟「待ってくれ…」

『…オールマイトを超えさせるために生まれた俺、こんなに酷いことされてきたんだって言いたいだけじゃないの？……そんな酷くもない家庭なのに…なんなの』

A組控え室に荷物を取りに行き相澤先生の所に行く

控え室を出ると爆豪くんがいた

爆豪「おい。マジで帰るんかよ。俺はまだお前に勝ててねぇ」

『…ごめん。今の状態じゃ人殺しそう。そんなことしたくないし』

爆豪「は？」

『私の個性、生命体にも使えるらしいんだよ。やったことないけど…じゃ』

先生に聞いて回ってようやくたどり着いた

『相澤先生。私、早退します』

相澤「どうした、いきなり」

『…体調不良です』

相澤「……嘘だろそれは。本当のこと話してみろ」

『本当に体調不良です』

相澤「…」

じっと真っ直ぐ見られる

まるで心を読んでるみたいに

『……親の話をされたんです』

相澤「誰にだ？いつも一緒にいる芦戸、葉隠か？」

『轟くんです。いきなり連れられて、緑谷くんも連れらててきて。それで親の話を…そんな話されてもよく分からないし、話してるのは緑谷くんに対してだったし、なんのためにこの話を聞いてるのか分からないし…自慢話にしか聞えなくて…話し終わったら一緒にご飯食べようって…本当になんなの？初日に親がいないって轟くんにしか言ってなかったのに…』

相澤「そうだったのか」

あー…ダメだ…

涙が出てくる

『トーカさん達には申し訳ないなぁ…』

相澤「そのトーカさん達というのは？」

『恩人です』

相澤「恩人か…この体育祭見てるのか？」

『はい』

トーカさん達だけじゃない

どこかで生きてる兄さんも見てる

ナカザワさん親子も、マスターも

相澤「…その人たちのために出るということは無理か？」

『…本音を言えば出たいです。けどこんな状態で出たら死人が出ます』

相澤「…お前の個性のことは知ってる」

『…なので、出ない方がいいかと…』

相澤「でも、出たいんだろ？今の状態で無くなったら出れそうか？」

勝ち上がって見せつけたい

目立ちたいからとかなんかじゃない

応援に応えたいだけ

ただそれだけ