夢くらい見させてください【ヒロアカ×東京喰種:re】 (ページ30)

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気づいたらもう夜だった

親子はまだ寝てる

お風呂…沸かしておくか…

お風呂の準備が終わった頃に起き始めた

『よく眠れましたか？こんな寝心地悪いところですみません』

「いえ！こんなに安心して寝てたのはいつぶりでしょうか…」

「ぐっすり寝れたよ！なんでだろう？」

『私がついてるから？では』

「ふふふっ！そうかもしれませんね！」

『あ、お風呂今沸かしてあるので、入ってください』

「何から何まで…ありがとうございます…」

『服は私が洗っておくので入ってください！』

「おふろー！！」

「こら！待ちなさい！…すみません…」

『いいんですよ。元気になってよかった』

親子の服を洗濯してると

きゃっきゃと賑やかな声が聞こえた

お母さんってあんなふうなのかなぁ

覚えてないからなぁ…

小学校くらいにはもう親戚の所だったし

最悪だったなぁ

雑用、洗濯、掃除、親戚に媚び売って

兄さんの知らない所で殴られて蹴られて叩かれて

『羨ましいなぁ…』

「おねーちゃん、どうしたの？なんで泣いてるの？」

無意識に泣いていた

私のTシャツをぶかぶかに着た娘さんが心配した顔でズボンを軽く引っ張った

『どうしてだろう…』

娘さんと目を合わせるようしゃがんで抱きしめた

「よしよし。いーこ、いーこ！…私がよく泣くとお母さんがこうしてくれるんだ！だから、私もする！」

『ありがとう…』

しばらくの間このままでいた

娘さんがまた眠りに入った時にお母さんと話した

話を聞いたらここから離れた地域から逃げるように来たそうだ

白鳩に旦那さんが殺られたそうだ

ここはヒーローが多いからかあまり喰種は寄り付かない珍しい地域だ

そこで提案をした

『喫茶店で働きませんか？マスター、人手が足りなくって困ってるって言ってましたし。聞いてみましょうか？』

「お願いします」

マスターに電話をしたら「明日来て欲しい」と言った

お母さんは喜んでた

すると

「あの…こんなこと聞いたら失礼なんですが、何故雄英高校に通ってるんですか？制服を見てそう思って…」

『あ～…私元々人間だったんです』

「えっ！？」

『けど、訳あって半喰種になったんです。ほら』

赫目を見せた

『元人間だったので、個性持っていて今後生きていくために個性を伸ばしたいなぁっ言うことでヒーローになるついでに入りました』

「ヒーロー科なのですか！？逆に目立ちませんか？それに食事だって…」

驚きと心配が混じったような表情を見せた