四百十八話 襟足長め ページ46
『お邪魔しまーす、おすすめで』
日輪「いらっしゃいAちゃん、久しぶりね」
『ですね。あ、相席いいですか？』
吉原に足を運んで日輪さんのお店ののれんをくぐる。
入るや否や目的の人めがけて一直線に進み、返答を聞く前に正面の席に腰を下ろした。
月詠「普通返事を聞く前に座るか、A」
『でもどうせ断らないでしょ、ツッキーは』
月詠「それもそうだが、ツッキー呼びはやめろと何度も言っておるじゃろ」
『ゴメン、ゴメン』
初めてスイカを持っていったときと比べるとずいぶんフランクに話しているが、これはホストになった際べろんべろんに酔ったツッキーを丸裸にしたからである。
いや、比喩表現だからね。そんなセクハラ越えた何かをしたわけじゃないから。
しかしそのお陰で振り切って、逆に仲良くなれていた。隠し事がないから気楽！
『そうだ、ちょっと遅れたけどおめでとう』
月詠「何がじゃ？」
真っ先に祝いたい吉報が入って直接祝いの言葉を、と思って来たんだ。
控えめに拍手をして祝いムードに入るが当の本人はピンときてなさそうだ。
きっと忙しくて頭から抜け落ちてたんだろう。仕方ないか、育児は大変って言うし。
『いやぁ、聞いたよ。銀時との間に子供二人できたんだってね』
月詠「ぶっ」
日輪「あら、はいタオル」
『ありがとうございます』
ニコニコでそう伝えると、ツッキーが勢いよく飲んでいた茶を吹いた。
頭からモロにかかったが安産を祝いとして寛容な心で受け止めよう。
一回タオルでテーブルを拭いていると、ツッキーが勢いよく立ち上がる。
月詠「なっ、何を言っておる！わっちとアイツが何で‼」
荒ぶっている彼女の顔は真っ赤に染められていた。
この言い方じゃデマだったかな、でも日輪さん情報だったから信憑性はあると思うんだけど。
『あれ違った？ダイアモンドみたいな名前の双子がいるって聞いたんだけど』
月詠「どこでそれを…！」
うーん、でも情報の出元は知ってそうだな。
もしかして双子じゃなくて一人っ子だった？
半分あってそうな反応だし。とりあえず祝うしか道はないか。
『おめでとう、でもウチのバカがごめんね。
結婚したなんて聞いてないしでき婚でしょ？
大丈夫、アイツは家庭が出来たらちゃんと養うと思うから。
それにしても大変だね、結婚式とかはやるの？新婚旅行の予定とかは…「待ちなんし！」
二人の将来について想像していると、強めのストップがでた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 225人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
たこわさび - Aさん» 落ちの話ですが今の時点では決まっておりません。そもそも落とすかどうかも決めかねている状態です。まだ未確定の部分もあるのでご期待に添えるかどうかも分かりません。ですが、一つの意見としてしっかり受け取らせていただきます。コメントありがとうございました。 (6月22日 22時) (
レス) id: eddcdf4797 (このIDを非表示/違反報告)
A - 沖田落ちだと嬉しいです！ (6月22日 12時) (レス) @page37 id: f296b2ed74 (このIDを非表示/違反報告)
A - 落ちは決まってますか？ (6月22日 12時) (レス) @page37 id: f296b2ed74 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：たこわさび | 作成日時：2023年5月11日 23時
