四百八話 ページ36
『ハリモグラ？』
「はい、今発見されている動物の中で二種類しかいない卵を産む哺乳類なんです。
すごい上にかわいいって本当にすごいと思うんですよ！」
『ふふっ、ホントに好きなんだね。
自分はそういうのさっぱりで』
語彙力なくなって「すごい」を連呼してる。
興奮気味に語る彼女には犬の耳と尻尾が生えてるように見えた。
人は好きなものを語る瞬間が一番生き生きしてるのかな。
『…かわいいですね』
「でしょう、でもハリモグラのかわいさはそれだけじゃなくて…」
『いえ、かわいいのは貴女ですよ』
「…ハリモグラもかわいいですよ！」
『ん゛っ』
口説きにかかろうとしたら想像の斜めをいく反応に少し笑いがもれる。
どこまでもまっすぐなハリモグラ愛に私は負けたってことか。
『ゴメン、そのハリモグラっていつ知ったの？』
「昔初めて手に取った本が動物図鑑で、そこにのってたんです」
『ハリモグラ…私も後で調べてみるね』
「はい！ぜひぜひ‼」
落とせそうにないがお酒が好きなのかぐいぐい飲んでいく。
それも相まって、ハリモグラをアピールする姿はとても楽しそうに見えた。
話を聞きながらじっと横顔を眺めていると、クナイがハリモグラちゃんの顔を掠める。
月詠「おぬしら、とっとと帰るぞ」
『！怪我とかない⁉』
「はい、大丈夫です。…すいません、頭が」
『いやいや、上からの命令でしょ。仕方ないって』
普段あまり思いっきり喋れる相手がいなかったのかしょげているハリモグラちゃん。
寂しそうな彼女に、私はポケットから高天原の名刺を取り出して笑顔で差し出した。
『それでは、また』
「…はい！」
別れ際ぐらいは少しホストっぽくできただろうか。
さて、この様子だとみんな帰ったっぽいしこれでようやく安心してマダムを迎えられる。
額の汗を拭っていると、私のとなりに西郷さんが座った。ん？
西郷「あら〜久しぶりじゃないのツナちゃん。
せっかくだし一緒に飲まない？もちろんツッキーの奢りでね」
月詠「まったくぬしは、今日は特別じゃぞ。
全部店側の奢りありんす」
九兵衛「む、妙ちゃんはどこだ？」
猿飛「ねぇ今何が起きてるの？
何も見えないんだけど」
西郷さんに肩を組まれがっちりホールドされる。
オカマといえど屈強な男、逃げれるはずもない。
そしてぞろぞろと集まってくる月詠さんや柳生くん、謎のあやめ。
前後左右完璧に封鎖された。
…ヘルプミィィィィ‼
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たこわさび - Aさん» 落ちの話ですが今の時点では決まっておりません。そもそも落とすかどうかも決めかねている状態です。まだ未確定の部分もあるのでご期待に添えるかどうかも分かりません。ですが、一つの意見としてしっかり受け取らせていただきます。コメントありがとうございました。 (6月22日 22時) (
レス) id: eddcdf4797 (このIDを非表示/違反報告)
A - 沖田落ちだと嬉しいです！ (6月22日 12時) (レス) @page37 id: f296b2ed74 (このIDを非表示/違反報告)
A - 落ちは決まってますか？ (6月22日 12時) (レス) @page37 id: f296b2ed74 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：たこわさび | 作成日時：2023年5月11日 23時
