二百四十六話 ページ20
__no side
銀時「っつーかなんだよコイツ!
人の頭思いっきりぶつけるだけぶつけてトッシーに戻るって‼」
神楽「きっと銀ちゃんの日頃の行いが祟ったネ。神様からの天罰アル」
新八「とりあえず神楽ちゃん前見て!運転中でしょ‼」
街中を走るぐちゃぐちゃのパトカーの中。
一瞬だけヘタレオタクのトッシーから、真選組の副長土方十四郎に戻ったことにより動揺していた。だが土方の願いのため万事屋一向は着々と目的地へと近づいている。
無免許運転の神楽や助手席と運転席の間に倒れ込む銀時など車内はむちゃくちゃだが。
するとその時、車の屋根から何か重いものが乗ったような音がした。
「ヘイタクシー」
ルーフから銀時の腹部スレスレに刀が突き刺さる。
その声で車の中にいる四人が揃って上を見上げた。
いつもと調子の変わらない声に四人は共通の人物を思い浮かべただろう。
「今空いてる?」
刀が抜かれその穴から見えたのは見慣れた黒い隊服。
そして、風になびくポニーテールだった。
新八「…え?Aさん、死んだはずじゃ」
『ちょっと待て、なんでそうなった』
新八の言葉で自分が亡きものとして扱われていたことを知って、Aは少々驚きを見せる。
そんなAに銀時は「待ってました」と言わんばかりの顔でこう問いかけた。
銀時「お客さん、目的地は?」
窓ガラスから身を乗り出して車の上のAと目を合わせる。
Aはそのまさにタクシーの運転手とお客のような会話に笑いつつこう返した。
『近藤さんのとこまで』
銀時「了解」
目を細めしっかりとAを見据える。
だがそこで終わらせず、銀時が「ですが」と再び口を開いた。
銀時「ただいま大変混雑しております。
料金がいつもの倍以上になる可能性がありますがよろしいですか?」
ニタリと意地の悪い笑みを浮かべる。
混んでいるというのは土方が同乗しているからだろう。
『ハッ、ボッタクリ上等。
今は四の五の言ってられる場合じゃねーんでね、
飛ばして』
銀時に対して、挑戦的な笑みでAが言った。
それを聞いた銀時が運転席の神楽に呼び掛ける。
銀時「オイ神楽ァ!全速力で頼む‼」
神楽「アイアイサー‼」
新八「えっ‼ちょっ、まっ神楽ちゃん⁉」
うろたえる新八の声を無視して、神楽は思いっきりアクセルを踏んだ。
111人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
たこわさび - めぐぽん(*´・∀・)さん» こんにちは、一気見していただきありがとうございます。本作品は恋愛要素がゼロに等しいですがそこまで読める何かがあったと思うと嬉しいです。新ジャンル開拓のお手伝いになれればと思います。 (2023年3月2日 23時) (レス) id: eddcdf4797 (このIDを非表示/違反報告)
めぐぽん(*´・∀・)(プロフ) - こんにちは^_^一気見させて頂いてます。正直、恋愛ものが好きだったのでここまで読めると思いませんでした。楽しいです。 (2023年3月2日 18時) (レス) id: baf8bee298 (このIDを非表示/違反報告)
たこわさび - ふじゆずさん» 銀魂を読み返してくれるきっかけになったのなら嬉しいです!こちらこそありがとうございます‼無理しない範囲で更新続けていきますね! (2022年11月5日 22時) (レス) id: eddcdf4797 (このIDを非表示/違反報告)
ふじゆず(プロフ) - すっごい面白いです!!(語彙力)この作品見て久々に銀魂読もうと思いました!!ありがとうございます!!(?)無理しないでください!!ありがとうございました!!(?) (2022年11月5日 21時) (レス) id: af6d5fb7bc (このIDを非表示/違反報告)
たこわさび - さちさん» コメントありがとうございます!更新を楽しみにしていただけて光栄です。これからもがんばります。 (2022年11月4日 22時) (レス) @page10 id: eddcdf4797 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:たこわさび | 作成日時:2022年10月25日 18時