【ハイキュー】女の子達の争いを遠くから眺めるのが趣味です (ページ39)

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37話ページ39

『おや、くにみんおはよう？元気ないね？』

国見「はよ。…………俺は毎日元気ないよ」

翌朝。くにみんは教室に到着するなり机に突っ伏した。

それ自分で言うか？？と返すと、まあ。と素っ気なく返された。

珍しく塩対応である。

彼はどうやら私の想像以上にご機嫌ナナメらしい。

可哀想なくにみん。

悩みならこのAちゃんが解決して差し上げようじゃないか。

国見「解決できるもんならとっくに相談してる…………あーくそ、アルマジロが脳内からこびりついて離れない……」

『うわまた心の声がお口から出て…………って

ん？？アルマジロ？？？？』

昨日再三そのワードで後悔したんですけど。

国見「………昨日さ、俺何故か河田と帰ったんだよ」

ぐるぐると考えをめぐらせていると、国見が無気力に話し出す。

国見「その時に、“国見くんの知り合いにアルマジロはいないか”ってずーーーーっと聞かれてさ………俺まだ人間としか友達になったことないんだけど………………あ、妖精ならいた」

『もうそのネタいいだろ』

あー、そうだった。

河田さん昨日国見と帰ったんだった。

ごめん、国見。

そのアルマジロ私だわ…………

私、実は妖精科アルマジロ族なんだわ………………

フッと灰になりかけた私をよそに国見は続ける。

国見「今日の朝練も…………ずーっと部員全員にアルマジロについて聞いててさ…………なんでか知らないけどレギュラー陣はシカトキメてるし………アルマジロアルマジロアルマジロ……………」

『わかったわかった落ち着け！！！とりあえず落ち着けチョコやるから！！！！』

ブツブツと唱え始めた国見を抑え、口にたまたまポケットに入っていたチョコレートを突っ込む。

国見「んぐ。……………ちょっと溶けてる」

『夏だからな』

国見「お前の体温で生暖かくなったチョコレートとか嫌だ」

『夏だからだってwwwwwwやめろその例えwwwwww』

国見はもぐもぐとチョコレートを食べている。

ちゃんと飲み込んでから喋るんだよ。

………………すごい餌付けした感。

にしても、いや、国見には悪いことをしてしまったわ………………アルマジロ…………

私は改めて、適当な自己紹介をしないと誓った。

……………多分やらない。多分。