【ハイキュー】女の子達の争いを遠くから眺めるのが趣味です

22話 ページ24

私はその隙を見逃さず、握りしめたカメラからデータを何枚かピックアップして彼女たちに見せた。





「〜〜〜〜〜〜〜これって！！！」



『はい！




………………あなたがたの想い人のブロマイドでございます！！』





昨日こっそり隣から撮った
Aちゃんの限定☆隠し撮りくにみんシリーズ。




もしもの時の為に他の部員もあるよ。



1番多いのはゲスい顔したマネージャーの写真かな！！！可愛いね！！！！！(クズ)




国見には隠し撮りしてるの多分バレてるけど何も言われなかったのでセーフ。



何枚かカメラの方見てるし。(盗撮とは)





「珠園さん、まさか…………！！！」




『はい！あなたがた3人分！

特！別！に！


現像してお送りさせていただきます！！！』




例の通販番組の社長のように声のトーンを上げて喋ると、「おお………」と声が上がる。





「で、でもお高いんでしょう？」



『なんと！！送料もお付けして1枚300円、1枚300円！！！返品可能でお送り致します！！！』




「微妙に安い…！！！」



「買った！」






よし釣れた。





しっかり金を取るのがAちゃんクオリティである。





国見には後で謝っとこ…………と呑気に考えながら、私は女の子達と1人ずつ交渉成立の握手を交わす。





「あの、さ。疑ってごめん。だから、その………仲良くしてくれると、嬉しいんだけど。」



照れたように足ドン系女子が言う。



副音声で「また英くんのブロマイドが欲しいんだけど」と聞こえたのは私だけではないはず。




私は精一杯の笑顔で頷いて、軽い足取りで教室に帰った。





私は彼女たちと仲良くやっていけそうだよかったよかった。




金も入るし。(クズ)








(「………随分嬉しそうだけど。」)

(『お前の写真を売りました』)

(「は？」)

(『1枚300円』)

(「何その微妙な値段…折角ならもうちょっと取れよ」)

(『気になるのそこかよ草』)

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