【HxH】ヤクザの娘の私がハンターになるまで。 (ページ21)

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拾玖ページ21

｢よろしいですか。
この先、ヌメーレ湿原の中は霧が深く、一度私を見失うと
まず二次試験会場にたどり着くことは
できないでしょう。ご注意を｣

では、参りましょう。着いてきてください

そう言ってサトツさんは湿原へ足を踏み入れた

あ～あ、せっかく走り切ったと思ったのにまた走ることになるなんてなあ……

レオリオも

｢ちっ、またマラソンかよ｣

って不満をもらしてるし、
クラピカも

｢しかも、今回は湿原だ。
足元がぬかるんでいる分、体力が奪われるぞ｣

なんて言ってる

うげげ、たしかに。

しかもぬかるんでるってことは泥がはねたら靴や足に着いちゃうじゃん！

もー勘弁してよ～！お姉さん泣いちゃうぞぉ

少しでも泥の被害を少なくしたいなあ。やっぱ今回も超能力使っとこうかな

そう思った私は再び超能力を使う。
体がふわりと軽くなった

この具合なら前の方にいるゴンやキルアのペースにも着いていけそうだな

そう考えた私は

｢私、もう少しペースあげるね。サトツさん見失うのも怖いし｣

と、隣の二人に告げて速度を上げた

二人とも、気をつけろよ。と見送ってくれた

それからしばらく経った

ゴン達と合流した私は彼らとかるーく話をしていた

だいぶ霧が濃くなってきたなあ……

そう思った時、キルアが口を開いた

｢ゴン、A。もっと前に行こう｣

ゴンと私は一瞬、えっ？となったけれどすぐにゴンが

｢うん。試験官を見失うといけないもんね｣

と返した

でも、それはどうやら見当違いだったようで

｢そんなことより、ヒソカから離れた方がいい｣

とキルアに言われてしまった

ちらっと後ろを振り返ると、さっきトランプを投げてたピエロがいた

ああ、私この人の名前、ヒモカワさんだと思ってたけど違った、
ヒソカさんね、本人の前で間違わなくて本当によかった

｢あいつの近くにいるとやばいぜ。においでわかる｣

というキルアの言葉にゴンは

におい？と疑問符を浮かべながら鼻をくんくんさせていた

｢ねーねーレオリオぉ～！クラピカぁ～！キルアがもっと前に来てた方がいいってさー！｣

私が後方にいる2人に声をかけると

｢おいっ……、緊張感のない奴だな……｣

とつっこまれた

え～だってほんとのことだしー

なんて思ってるとすぐさま

｢ドアホー！！行けるもんならとっくに行ってるわー！｣

｢構わず先に行け！｣

と後方の彼らの声が聞こえた

キルアの

行くぞ、2人とも。

の声で、私達はさらに速度を上げた