【HxH】ヤクザの娘の私がハンターになるまで。 (ページ12)

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｢A！｣

聞き覚えのある声に呼ばれ振り返ってみると、
クラピカがちょっぴり微笑みながら
こっちだ、と言うように軽く手を振っていた

どうやら走ってる間に追いついたみたいだ

でも何故か、クラピカは1人で走っていた

｢あれ？ゴンとレオリオは一緒じゃないの？｣

｢ああ。いつの間にかはぐれてしまった｣

私の問いにクラピカが頷く

さっきの私と同じか

｢私もさっきまでそんな感じだったよ｣

そう言って私が苦笑いすると

｢そういえば先程お前がはぐれる前、
随分と苦しそうに走っていたが、今は大丈夫なのか？｣

今度はクラピカからの質問

あ、確かに。言われるまで気が付かなかったけど
身体が軽くなったお陰で随分と余裕がでてきた。
話しながら走ってたってへっちゃらって感じだ

｢うん。超能力のおかげでね｣

｢超能力……？｣

私が答えると、クラピカが眉をひそめた
にわかに信じがたい、とでも言いたげな顔だ

あ、この人非科学的なもの信じないタイプだな
サンタさんいないと思ってるでしょ絶対

｢別に信じなくてもいいけどさ｣

そう言って私はクラピカが肩にかけていた鞄に触れた

重力はそうだな……、二分の一くらいで。

｢……！！｣

｢どう？軽くなった？｣

今の私は多分、得意げな表情をしてたと思う

ずっと冷静だったクラピカが目を見開いて驚いてるんだもん。ちょっと嬉しくなったのだ

別に隠してる訳でもないし、いいかなって思ったから
私は自身の超能力について話すことにした

クラピカは興味深そうに話を聞いてくれた

私は超能力自慢っていう結構子供っぽいことしてるのに、
クラピカは飽きもせずしっかりと耳を傾けている

ほんと大人びてるなあ。何歳くらいなんだろ…