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7、降谷零side ページ8

公安の部署に戻る途中に彼女が「陣平」という名を出しびっくりした。

警察庁や警視庁にも同じ名前のヤツはいくらでもいる。たまたま名前が一緒なだけで過敏に反応しすぎたと思っていた。

「あっ!いや…前の部署の部下です。松田陣平って言ってひねくれな性格なんですけど向き合えばちゃんとした良い奴で…」

まさか…彼女の口から彼の名前が出るとは思わなかった。


松田陣平。
俺の警察学校時代の友人だ。

萩原がだいぶ前に亡くなり仕事の関係でなかなか会いに行くことすらできずにいた。
それをきっかけに松田と会うこともなくなってしまった。

松田にもこの仕事の事は伝えていない。
だがこうやってわかってくれる上司に出会ったようで良かったな、松田。

「降谷さん〜?」

降谷「あっすまない。」

そんな事を思っていると目の前には綺麗にまとめられた報告書などを彼女が差し出している。

「お願いします!!!」

降谷「ああ。」

1枚1枚確認していくと誤字もなくまとめ方も他の者とは違いわかりやすく工夫されていた。

降谷「…完璧だ」

思わず口に出しながら書類を彼女に渡すとニコっとして嬉しそうだった。

「ありがとうございます!ではしまってきます!」

そう言って彼女が部屋を出ていくと同時に風見が口を開いた。

風見「降谷さん。彼女すごいですよ。」

降谷「あぁ。まったくだ。」


言われなくてもわかるぐらいの完成度、速さでびっくりした。
新人ではないとはいえ数週間いたぐらいでこの空気になれ仕事をするのは本当にすごいことだ。


風見「あとですね…Aはここに来た当時教えれば1度で覚えおかしいと思ったところは俺にもアドバイスもして1日1回資料室にこもる時間を作っては整理して…おかげですごく見やすくなったんですが…彼女のスピードにはびっくりしました。。」

降谷「そうなのか…彼女は現場は?」

風見「まだです。」

降谷「そろそろ…やらせてもいいかもなっ。」


何故だか直感というやつなのだろうか。
彼女…Aが現場でどう動くのか俺自身がすごく気になった。

風見「ですが降谷さん…!まだ彼女は数週間しか…」

降谷「いずれはでなくてはならない。…だが安心しろ。最初は俺も同行する。」

風見「そうですか…ならばいいですが…」

はぁとため息をつく風見にふっと笑う。

風見「あなたの思いつきは時に怖いです」

降谷「いつもの事だろ?」



そういつもの…。


たが今回に関しては俺が興味があるだけだがな。

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作者名:たまごん | 作成日時:2018年7月10日 0時

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