14、あなたside ページ15
時刻は23時店も盛り上がりを見せていた。
客｢いや〜Rioちゃん新人だなんて思わないぐらいいいね〜｣
｢いえ。先輩達にはかないませんよ〜｣
店の先輩達のサポート役としてお客に接していると周りがざわめき始めてその様子を目だけ向ける。
店長｢中岡様っ！今日あみちゃんはおやすみでして…｣
中岡…
今回のターゲット。
中岡｢なんやっ！あいつもVIPになったもんだなっ！｣
店長が中岡を必死になだめている様子でその姿に見かねた私はその場を立って店長の前に立ち中岡を見た。
｢お客様。あみちゃんは今日お休みなので私なんてどうでしょうか？？｣
自分の最大の色気というものをだして中岡の腕に寄り添えば盗聴器を仕掛けた。
そんな私の寄り添いに中岡も気を良くしたのか私の肩に手を回した。
中岡｢なんやねえーちゃん。随分可愛い奴やな。｣
｢ありがとうございます♡｣
店長に合図するようにウィンクし席へと案内をするとそのまま肩を触られた状態で座る形となった。
中岡｢ならバーボンをロックで｣
｢はい。ボーイさんバーボンお願い｣
ボーイ｢はい｣
ボーイにお酒を頼み持ってきてもらうと先輩に教えてもらった手順で入れていく。
｢どうぞ｣
お酒をいれたコップの下にコースターをひいて前に置く。
中岡｢お前見ない顔だが新人か｣
｢はい。不慣れな事もありますがよろしくお願いしますね｣
ニコと笑えば中岡の手は腰に周りより体の距離が近くなった気がした。
殴りたくなる衝動を抑えて“今は仕事”というのを頭に入れた。
私はどんどんお酒を進めて時刻は０時を迎える。
中岡の頬は赤く…だいぶ酔っているようだ。
よし今ならと私は口を開いた。
｢中岡様のお仕事聞きたいなぁなんて…｣
中岡｢俺のか？｣
｢はい！お仕事されるお姿も素敵なんだろうなと｣
中岡｢そんなに見たければ見にこればいい。｣
｢え…？いいのですか？？｣
案外素直に…というか現場を見にこいだなんて案外大胆というか。。
スーツの中からペンと紙を出してスラスラと日時と場所を受け取る。
中岡｢そのかわりみたらもう戻れない。いいな？｣
｢わかりました。｣
私はその紙をポーチの中にいれた。
これで一応私の任務は完了。
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作者名：たまごん | 作成日時：2018年7月10日 0時
