2人でひとつ【rb】#2

15-1.真相 ページ35

貴方side

???「先ず、率直に言うと君のお兄さんは生きてるよ。」

『兄ちゃんが、生きてるの？！』

???「うん。この目でΩ国の機密情報をみたからね。」

Ω国の機密情報…？
それを私に話してどうするんだ？
国の機密情報なら、尚更私のような奴に教えるべきでは無いだろう。

『それ、本当なの？…そもそも、なんでその話を私に話そうと思ったんだ？何が目的で…！』

私が目的を問いただそうとしたその時、

ｶﾁｯ

私の下で何かのスイッチが押された時のようなのような音がした。

???「ぁ"…っ」

『な、なに…？』

???「っはは、もう来ちゃった…俺時間が無いって最初に言ったよね…。それがなんでかって言うと、俺もう時期、死ぬからなんだ。」

『はぁ？さっきまで動けてたはず』

???「原因は…これ。」

そう言うと、そいつは中の服を捲り、首元の"それ"を見せた。

『これは…！』

そこには少し赤くなった皮膚。と、そこについているコイン状の注射器の様な物。

???「そう、毒だよ毒。今の音声、全部国に流れてるから、今の俺の行為が裏切りと見なされて、致死量の毒がここに注入されてるの。」

『そこまでしてなんでこの情報を…！？』

???「それを言ったら、俺の事殺してくれんの？」

『は…？』

額に汗を浮かべながら、真剣な眼差しで此方を向き、"殺してくれる？"と聞いてくるそいつに、私は頭が追いつかなかった。

???「俺、あんな国の毒で…殺されたくないんだ。どうせなら、あんたの手で殺されたい。」

『な、なんで。私、貴方の敵だよ？』

???「…俺にとっては味方だよ。




さぁ、殺してくれるの？Aさん。」

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