世界一クラブの小説作るってよ。その5！！ (ページ11)

今日:3 hit、昨日:5 hit、合計:3,688 hit

猫耳さんリクエストページ11

なんか冷め期なんですよね。。
マジすみません、別界隈に入り浸ってました。
ーーーー
光一side

「…ち、光一」

ゆさゆさと軽く肩を揺すられる。心地よい声が鼓膜を震わせて、つられるように意識が上昇する。

「目が覚めたか。もうすぐ着くぞ」

「あー、そうか……次くらいで降りないとな」

寝ぼけ眼を擦りつつ和馬と会話を交わす。いつもしていることなのに、状況が違うだけでこんなにワクワクするなんてな。

旅館……そう、待ちに待った和馬との一泊二日に思いを馳せて、おれはバスから降りたのだった。

ー

着いた旅館は大きく、どっしりとした風格があった。父さんに頼んでよかったな、色々なところを飛び回っているから良い旅館もいっぱい知ってるし。隣からはおお、と感嘆の声が聞こえてきたので、和馬からの印象も悪くなさそうだ。ほんのり口角を上げて旅館の自動ドアを潜り……直後、ひくっと顔を引きつらせた。

「あれーっ、光一じゃん！和馬も！二人も旅行？」

エントランスのチェックイン待機スペースから駆けてくる小柄な体躯の少女……すみれ。
その奥から顔をのぞかせるのは、いつぞやの告白作戦に付き合わされた星野と一ノ瀬。
そんな三人組の姿を見て、おれは思わず叫んだ。

「なっ、なんで三人がここにいるんだ〜！！」

ー

「ふうん、じゃあ本当に偶然だったんだ。でも、あたしたちも誘ってくれればよかったのに！！」

そういいながら、すみれは持ち込んだコーラを傾けた。

本当に偶然鉢合わせしてしまった三人は、何故かおれたちの部屋に集合していた。なんでもすみれがふたりに提案したらしい。なんで却下しなかった。
半目でじとっとすみれをにらめば、すみれはあからさまに挙動不審になる。多少罪悪感はあるらしい。一瞬目を泳がせると、すみれはわかりやすく話題を転換した。

「そっ、そういえば！クリスもここに来てるって知ってた！？仕事があるんだって！」

「え゛」