＃ ３７ ページ39
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戻るよと言われて手を握られた瞬間に目をまんまるとして冷てぇ！と小さく叫ばれる。
「一体何分外にいたの？！めっちゃ冷たいじゃん！」
「...４０分くらい？
「はぁ？！お前なんのために携帯があると思ってんの？！」
「だって、圏外になったんだよ？！」
「圏外？！」
「いちいち反応がうるさい！うるさい！」
「二回言うな、ってかAにだけは言われたくない。」
あれ...、私、意外と普通に話せてるのでは？って、結弦が大人だから私に合わせてくれてるだけだよね。
「Aを見つけたって連絡しなきゃ。」
手を繋がれたまま携帯を操作する結弦の背中を見つめ続けた。
冷たい風が顔に吹く。
そしてふと、奈々美先生とユリアの言葉を思い出す。
"周りの目を気にするな。"
"自分は自分らしく。"
もしかして、これは謝れるチャンスじゃないのか。神様はそのチャンスを与えてくれたんじゃないのか。ここでチャンスを逃していいのか。
「ゆ、結弦！！」
「うわっ！！」
握っていた手を思いっきり引っ張る。
「あの、さ！」
脈が上がる。緊張して心臓がばくばくする。
「...ごめん、なさい。」
私は俯いたまま。
「ひどいことも、八つ当たりもして自分勝手な行動しかしなくてごめんなさい。」
握られていた手を離してギュッとジャージの裾を握る。
「周りの目ばかり気にして言われるにが怖いから、結弦に迷惑かけたくないから、謝る勇気も出なかったし、なかなか言い出せなかった。本当にごめんなさい。」
言い切っても緊張が残る。
「...その前に俺に迷惑ってなに？」
「え？」
「俺一回もAの事迷惑だと思った事ないけど。」
「だってあんなことがあったんだよ...？全日本の前に私が騒動起こして。迷惑に決まってるよ！」
「迷惑な訳ないじゃん。Aだから俺は全然いいし、それに、Aの方が辛かったと思ってるし逆に俺は頼ってくれなかったことに怒ってる。」
ごめん、と言い切る前に先に言われる。
「ごめんって謝る前に、もう無理しないで頼ってくれることを約束してくれる？」
「...。」
「ダメ？」
「...ううん。」
なんで結弦はこんなにも優しんだろう。
「あ、なんで泣くんだよ？！」
「だって...。」
手で涙を地味に雑に拭き取られる。
「元旦から縁起悪っ！俺が泣かせた見てぇじゃん！」
「うっ...。」
ごめんね。
「あ...、それと誕生日おめでとう。」
「...ありがと。」
ありがとう、結弦。
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菜奈(プロフ) - 『小さな灯』作品読ませていただきました。主人公の心情描写が凄く、震災やお母さんとの内容には涙が止まりませんでした。続きも読ませて頂きたいのでパスワードを教えて頂きたいです。よろしくお願いします。 (2020年1月24日 6時) (
レス) id: 0fd3227b97 (このIDを非表示/違反報告)
あーちゃん(プロフ) - そうだったんですね！ それは、良かったです(*・∀・*)ノ (2018年8月19日 7時) (レス) id: 19c8ad80b4 (このIDを非表示/違反報告)
桃子。(プロフ) - あーちゃんさん» 申し訳ありません！！非公開に間違えてしていました...！お話が繋がっていなくてすいません。教えていただき本当にありがとうございます！ただ今直しましたので、よろしくお願いします！！ (2018年8月19日 0時) (レス) id: 47c9032c5c (このIDを非表示/違反報告)
あーちゃん(プロフ) - 最初のストーリーを読んでます。 何故か、36話が抜けていますが、話はとんでいる訳ではないんですよね…？ (2018年8月18日 22時) (レス) id: 19c8ad80b4 (このIDを非表示/違反報告)
桃子。(プロフ) - ?まなかさん» 申し訳ありません！今修正させていただきました！教えていただきありがとうございます！まなかさん、毎回コメントしていただき本当にありがとうございます！読んでいただけているだけで本当に嬉しい限りです。更新の方、頑張ります！ (2018年6月21日 18時) (レス) id: 47c9032c5c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桃子。 | 作成日時：2018年6月10日 19時
