＃ ３４ ページ36
.
『Aへ
まず最初に１３歳のお誕生日おめでとう。私よりも一歩先に大人になったわね。
待ってなさいよ、すぐ追いつくんだから！
元気にしているかしら。
私は相変わらず練習の毎日でたまにくたびれちゃう日もあるわ。
貴女が１番知っているとは思うけれど、エテリコーチの怖さは年々進化して行くばかりよ。
貴女が今いたら、きっと泣くだけでは済まなくなるかも。』
私のことちょいちょいバカにしてるよね？本当にユリアって私の友達なのか疑ってしまう。
『 それより来シーズンはお互い本格的にジュニア入りね。
ジュニアグランプリで会えるのを楽しみにしているわ。
まぁ、貴女なら何を言わなくても大丈夫そうだけど、
と言いたいところだけど私の予想じゃあそうでもなさそうな気がする。』
この一文にただ驚く。
『 貴女、変なところで１人で我慢するんだもの。気が強そうに見えて怖がりだし
また誰かと一方的に喧嘩でもしてそう。
一歩踏み出して素直になればいいのにって毎回私は思ってたわ。』
周りにユリアがいるわけないのにいるかどうかを見渡してしまう。
『 嫌なことがあったら私がなんでも聞くわ。
私はAの悲しい顔は見たくないの。
笑っている顔が１番素敵よ。
それに、嬉しみも悲しみも分け合うのがいつだって楽しいって貴女が言ってくれたじゃない。
いつだってAらしいのが私は好きよ。』
ユリアの言葉に涙が滲み出てくる。
あはは、私、そんな臭いこと言ったっけ。
『 とにかく、大会では負けないんだから！
ロシアのノービスと同じで一生勝てなくさせてやるわ！
じゃあ、またね。
ユリア。』
負けず嫌いを遠慮なく出してくるあたりが本当にユリアらしいと思うと同時に、ユリアは私のことをどこまで知っているんだろうとただひたすら驚く。確かに結弦に謝ろうって決めた日に謝ろうとしても結局は出来なかった。これで私が謝り、今まで通りの仲に戻ったとしても彼に悪影響を及ぼさないかな、自分にまた嫌なことが降りかからないかな、と色々考えてしまううちに時間は過ぎてしまった。素直になれずに周りの目ばっかりを気にしてばかり。
「自分は、自分らしく、ね。」
今度こそちゃんと謝れるかな。ううん、謝ろう。
そう決めた瞬間２０１１年にいつのまにか突入していた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 92人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
菜奈(プロフ) - 『小さな灯』作品読ませていただきました。主人公の心情描写が凄く、震災やお母さんとの内容には涙が止まりませんでした。続きも読ませて頂きたいのでパスワードを教えて頂きたいです。よろしくお願いします。 (2020年1月24日 6時) (
レス) id: 0fd3227b97 (このIDを非表示/違反報告)
あーちゃん(プロフ) - そうだったんですね！ それは、良かったです(*・∀・*)ノ (2018年8月19日 7時) (レス) id: 19c8ad80b4 (このIDを非表示/違反報告)
桃子。(プロフ) - あーちゃんさん» 申し訳ありません！！非公開に間違えてしていました...！お話が繋がっていなくてすいません。教えていただき本当にありがとうございます！ただ今直しましたので、よろしくお願いします！！ (2018年8月19日 0時) (レス) id: 47c9032c5c (このIDを非表示/違反報告)
あーちゃん(プロフ) - 最初のストーリーを読んでます。 何故か、36話が抜けていますが、話はとんでいる訳ではないんですよね…？ (2018年8月18日 22時) (レス) id: 19c8ad80b4 (このIDを非表示/違反報告)
桃子。(プロフ) - ?まなかさん» 申し訳ありません！今修正させていただきました！教えていただきありがとうございます！まなかさん、毎回コメントしていただき本当にありがとうございます！読んでいただけているだけで本当に嬉しい限りです。更新の方、頑張ります！ (2018年6月21日 18時) (レス) id: 47c9032c5c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：桃子。 | 作成日時：2018年6月10日 19時
