＃ ３２ -yzr- ページ34
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全日本では表彰台を逃して４位だった。悔しいの一言でしかなかった。俺は全日本のフリー冒頭で抜けた４回転を来年の四大陸では絶対決めると決心して今はそれに向かって猛練習していた。
今度は勝ちに行くんだ。
４Ｔを跳べば、なぜかあっちでズサァっという激しく転んだであろう音が聞こえてきた。
「った！」
特徴的な大きい声が距離があっても耳に入ってくる。Aも４回転の練習を本格的にやり始めているようだ。あの時泣きながら言われたことからずっと話しかけるどころか目も合わせることもなくなった。今ではこのギクシャクした関係をどうすることもできなくていつのまにかこの距離が当たり前になっていた。もしかしたらこの距離感の方がいいのかな、と思ってしまう時も少なからずある。
もうすぐで１２月が終わり、新しい年がやってくる。
新しい年がやってくることとは別に俺にとってはAの誕生日も意味する。元旦に誕生日って覚えやすいしなかなかいないでしょと日付を教えてもらった時に笑いながらカレンダーを指し、家族で唯一の冬生まれだってことも言っていた。
そんな中でいつもあげていた誕生日プレゼントはどうしようかと思いつつも１ヶ月前にはちゃっかり用意していた。だいたいは初詣の日に会うからその時に渡しているのだが、今回はどうしようかと考えてしまう。そんなことを考えていながらひたすら練習をしていると、今度は歓声と拍手がリンクを包んだ。
「...先生っ！！」
「やったじゃないA！！」
ついさっき転けたので大きな白い絆創膏を右頬につけているAが嬉しさのあまりにあわあわして飛び跳ねていた。あの周りの様子だと4回転を成功させたのか彼女を囲む人たちが４回転？！と驚き、俺の予想は当たっていたみたいだ。
あの歳で４回転ってすごいな、やっぱ、Aって只者じゃないな...。
噂で鬼と言われるコーチ、エテリさんに指導されロシアからいきなりやって来て３Ａを余裕で軽やかに跳んでいた時を見た瞬間に他の人たちとは全然違うとは思っていたけど、これほどかと思い知らされる。４回転ジャンプの成功者は過去で安藤美姫さんしかいない中、彼女はそれを今また復活させようとしている。考えるだけで身震いしかしない。彼女はこれからどうなるんだろうか。まさか3歳差だというのに俺が逆に追い越されちゃったりして。
「...練習しよ。」
脚をパンッと叩いて練習に専念し始めた。
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菜奈(プロフ) - 『小さな灯』作品読ませていただきました。主人公の心情描写が凄く、震災やお母さんとの内容には涙が止まりませんでした。続きも読ませて頂きたいのでパスワードを教えて頂きたいです。よろしくお願いします。 (2020年1月24日 6時) (
レス) id: 0fd3227b97 (このIDを非表示/違反報告)
あーちゃん(プロフ) - そうだったんですね！ それは、良かったです(*・∀・*)ノ (2018年8月19日 7時) (レス) id: 19c8ad80b4 (このIDを非表示/違反報告)
桃子。(プロフ) - あーちゃんさん» 申し訳ありません！！非公開に間違えてしていました...！お話が繋がっていなくてすいません。教えていただき本当にありがとうございます！ただ今直しましたので、よろしくお願いします！！ (2018年8月19日 0時) (レス) id: 47c9032c5c (このIDを非表示/違反報告)
あーちゃん(プロフ) - 最初のストーリーを読んでます。 何故か、36話が抜けていますが、話はとんでいる訳ではないんですよね…？ (2018年8月18日 22時) (レス) id: 19c8ad80b4 (このIDを非表示/違反報告)
桃子。(プロフ) - ?まなかさん» 申し訳ありません！今修正させていただきました！教えていただきありがとうございます！まなかさん、毎回コメントしていただき本当にありがとうございます！読んでいただけているだけで本当に嬉しい限りです。更新の方、頑張ります！ (2018年6月21日 18時) (レス) id: 47c9032c5c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桃子。 | 作成日時：2018年6月10日 19時
