＃ １８ -yzr- ページ20
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テレビの画面には《小さき新星！》のテロップ。
『次の２０１２年のオリンピックに出られれば出たいです。』
『...１２ですか？１４じゃなくって？冬季、は１４年ですよ？』
母さんがわざわざ『Aちゃんが出てた！』と携帯で昨日のニュースの映像を撮ってた送ってきた。そして俺はなんとも彼女の受け答えには思わず吹き出しそうになった。
流石に１２年と１４年は間違えないだろ。ってか１２年は年齢的に無理じゃない？
顔が見えてない取材人でも声で戸惑っているのがすごく伝わってくる。なんだろうか。彼女はスケート以外のことに関して無知すぎて、常識がわかっていないのだろうかと見ていて自分が心配になってしまう。テレビを見続けていれば、大会からから帰ってきた後に俺のインタビューを見させてたっぷりと叩き込まなきゃ、という発想が脳内を横切った。
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「膝カックン！」
「ぅわ！！！」
「引っかかったぁー！！」
あからさまに引っかかった俺を見て満面の笑みを隠しきれていないAは数日前まで大会に出ていたことを忘れさせるような元気さに溢れていた。流石中学生だなと言えばいいのだろうけど、俺には到底こんないたずら心どころかする体力も気力もなかった。
彼女は荷物をベンチに投げると、トトロのティッシュボックスに新しくまっくろくろすけが付いているのに目がいき、思わずそれを手に取ってしまう。
「あれ、こんなのつけてたっけ...？」
「ううん、この前の大会で昌磨がくれたの。優勝おめでとうって。しかもお花も。いやぁ、私もめっちゃびっくりした〜！」
え？なんだって？あの昌磨が？
いやいや、結弦。よく考えてみよう。彼がそんな気の使うこと(失礼)をするわけがないだろう。だってあのスケートと肉にしか全く興味を沸かせない彼だ。
「結構お気に入り！」
えへへ、という効果音がつきそうな笑顔でこっちに見せてくる彼女はどことなくいつもとは異なる喜び方なのに気づき、無意識のうちにほんの少しだけだけど、モヤッとしてしまった。
「結弦？」
俺は名前を呼ばれて我に返ってモヤっとしてしまった自分が一気に恥ずかしくなった。さっきまでデレデレとしていたAの鼻をギュッと摘むと、変わらずギャーッと叫ばれ、その場からさっさと逃げてリンクへ駆け出した。
「...流石に俺も３個下には手は出したくない。」
気を紛らわせるように自分に言い聞かせ、俺は練習に集中するため自分の世界へと入った。
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菜奈(プロフ) - 『小さな灯』作品読ませていただきました。主人公の心情描写が凄く、震災やお母さんとの内容には涙が止まりませんでした。続きも読ませて頂きたいのでパスワードを教えて頂きたいです。よろしくお願いします。 (2020年1月24日 6時) (
レス) id: 0fd3227b97 (このIDを非表示/違反報告)
あーちゃん(プロフ) - そうだったんですね！ それは、良かったです(*・∀・*)ノ (2018年8月19日 7時) (レス) id: 19c8ad80b4 (このIDを非表示/違反報告)
桃子。(プロフ) - あーちゃんさん» 申し訳ありません！！非公開に間違えてしていました...！お話が繋がっていなくてすいません。教えていただき本当にありがとうございます！ただ今直しましたので、よろしくお願いします！！ (2018年8月19日 0時) (レス) id: 47c9032c5c (このIDを非表示/違反報告)
あーちゃん(プロフ) - 最初のストーリーを読んでます。 何故か、36話が抜けていますが、話はとんでいる訳ではないんですよね…？ (2018年8月18日 22時) (レス) id: 19c8ad80b4 (このIDを非表示/違反報告)
桃子。(プロフ) - ?まなかさん» 申し訳ありません！今修正させていただきました！教えていただきありがとうございます！まなかさん、毎回コメントしていただき本当にありがとうございます！読んでいただけているだけで本当に嬉しい限りです。更新の方、頑張ります！ (2018年6月21日 18時) (レス) id: 47c9032c5c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桃子。 | 作成日時：2018年6月10日 19時
