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story111__通話 ページ19

業side


『…もしもし』


間違いない。それは藍李の声だった。


「藍李?…どーしたの?」


連絡先を交換したのは何日も前の話だが、通話をしたのはこれが初めてだった。


まさか、藍李から電話してくれるなんて。


『な、なんでもないよ。…お試しっていうか…』


自信なさげな声と話し方で、藍李がすごく緊張してることは容易に伝わってきた。


あー、可愛い……。


『…あの、ごめんね。用もないのに電話とか…』


「え?全然いいよ。むしろ嬉しい。
こんな耳元で藍李の声が聞けるとか幸せだよ」


『………そ、そう…?』


おそらく藍李は、通話すること自体に慣れていないか、苦手なんだろうな。


『カルマ君は、学校の課題って終わってる…?』


「あー、まぁね。藍李は?」


課題なんて序盤にさっさと終わらせましたよ。
二学期も一学期末と同じなんてゴメンだしね。


『…私も、終わってるよ』


「だよねー。…それがどーかしたの?」


『…頼みたいことがあって』


「藍李が頼み事なんて珍しいねー」



藍李の頼みは、至ってシンプルだった。

“毎日通話させてほしい”。


彼女自身も自分が電話口で緊張してしまうことは分かっているらしく、それを改善したいと思っているようだった。


とにかく、電話口での会話に慣れたい、と。



『…迷惑だったら、無理しなくても……』


「いや全然迷惑なんかじゃないよ。嬉しい。
どうせ暇でゲームとかしてるだけだし」


…後ろの半分は嘘になるけど。



『…良かった…』


受話器を挟んでいても、彼女が安心のせいか大きく息を吐いていることはわかった。



『…勉強の邪魔になったりしない?…大丈夫?』


「…んー…、大丈夫!遠慮なく電話してよ」


『…ありがとう』

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設定タグ:暗殺教室 , 名探偵コナン   
作品ジャンル:その他
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嵐符(プロフ) - 来葉さん» コメントありがとうございます!文の書き方とかキャラの性格とか設定とか、気に入っていただけて光栄です…!!すぐにとはいかないかもしれませんが、必ずまた更新しますね…!! (2022年5月15日 22時) (レス) id: 84f6dbb787 (このIDを非表示/違反報告)
来葉(プロフ) - 文章の書き方とか夢主ちゃんの性格や物語の設定が大好きです…!!また気が向いたら更新してもらえたら嬉しいです!! (2022年5月14日 17時) (レス) @page38 id: a6cc678df9 (このIDを非表示/違反報告)
嵐符(プロフ) - 通りすがりの駄作者さん» コメントありがとうございます!半年ほど更新できていなくて本当に申し訳ないです…。自分としては、まだ完全に更新を止めるつもりはありません。待っていてくださり本当にありがとうございます…!励みになります。 (2021年9月11日 12時) (レス) id: 49e979e779 (このIDを非表示/違反報告)
通りすがりの駄作者(プロフ) - 私も自分の作品を止めてる立場でお聞きするのは大変アレなのですが、もう更新する気はないのでしょうか…?とても面白い作品でした。いつまでも更新待ってます。 (2021年9月11日 8時) (レス) id: a3e16989e8 (このIDを非表示/違反報告)
嵐符(プロフ) - ソラさん» ありがとうございます!!なかなか更新できてなくてすみません…。 (2020年6月6日 9時) (レス) id: 49e979e779 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:嵐符 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2019年2月17日 0時

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