暗殺教室には降谷零の妹がいる ２ 【暗殺教室】【名探偵コナン】

story93＿＿取引 ページ49

その電話は非通知からで、おそらく皆が苦しんでいる元凶だった。



烏間先生によると、


皆が苦しんでいるのは人工的に作り出されたウイルスで、感染力は低いが感染すれば一週間ほどで死に至る。


治療薬も独自開発なので相手にしか手持ちがない。


だから、完全防御形態の殺せんせーを手土産に治療薬を取り来てほしい。


場所は山頂に見える普久間殿上ホテルの最上階。


持っていくのは動ける生徒の中で最も背の低い男女二人。


タイムリミットは1時間。


…とのことだそうだ。


このクラスで最も背の低い男女となると、指名されたのは渚とカエちゃんになる。




“普久間殿上ホテル”。


その名前は、昨夜ベッドに入る少し前に兄から聞いた。


国内外のマフィア勢力やそれらと繋がる財界人らが出入りしていて、違法な商談やドラッグパーティーを開いているとか。


政府の偉い人ともパイプがあって、警察も迂闊に手が出せないらしい。


“まさかと思うけど、あのホテルと関わるなよ”


兄にそう言われたことを思い出した。



「いい方法がありますよ」


完全防御形態の殺せんせーが口を開く。


「元気な人は来てください。
汚れてもいい恰好でね」



そう言われてやって来たのは、ホテルの脇の崖の下。



……ごめん、お兄ちゃん。


関わることになりそう。

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