口移し ページ29
ウヨンくんが帰って
ふたりきりになると…
「ねえねえA。
ウヨン、さっきなんて言ったの？？」
チャンソンからは案の定の問いかけ
熱が下がりきってないんだろう
とろんとした目で見上げられて
ドキリ…
「……べ、別に。大したことじゃないよ？
明日の仕事のこととか、いろいろね！」
もとからそんな気なかったけど
XX以上のことはしちゃだめって釘を刺されたとか
そんなの恥ずかしくて言えないし////
言ったら
かえって意識させそうだから
とっさに笑ってごまかしたけど
「じゃあなんで赤い顔してるの？」
じっと目を見つめられると
また、ドキリ…///
だめだ。意識しちゃってるのは、
私のほうかも…
「え？ あかい？？ 気のせいじゃない！？
それより、なにか食べた？？
ちゃんと食べて寝ないと元気でないよ？
食べられそうなら、
何か消化のよさそうなもの作るけど…
冷蔵庫の中、ちょっと見せてもらっていい？」
わたわたと言い訳並べて
ベッドのそばを離れようとしたけど
チャンソンは私の手を掴んで
離さなかった
「何か少し食べたいけど。
先に、水分摂りたいかな…」
横になったまま
ちらりとベッドサイドのペットボトルを見たチャンソン。
「あ、うん」
はいって差し出そうとしたら
「飲ませて^^」
「え……っ/////！？」
えーと
それって
もしかして…って
私の予想通り、
チャンソンは…
「体起こすのしんどいから。
飲ませて？」
でも子供っぽいおねだりじゃなくて
そんな目で見られたら、
逆らえるわけないよ…ってくらい
甘い眼差し…
誘われるまま
私は水を口に含んで…
ちょっとだけだから
水、飲ませてあげるだけ…って
心の中でウヨンくんに言い訳しながら
「…ン……、……っ」
チャンソンに口移しした
ごくりと鳴るの喉の音…
聞こえたと思ったら
絡みついてきたチャンソンの舌…
いつもより熱い気がするのは
熱のせい…？
それとも、私が
ずっとこうしたかったから？
すぐに溢れた私の吐息さえ逃さず
食べつくそうとするように
深くなっていくキスに
会いたかった…
ずっとこうしたかった…って
気持ちがどんどん膨らんで……
どこまでも溺れていきそうだった私…
「…そろそろやめないと、
我慢きかなくなりそう……ww」
先に唇を離したのはチャンソンだった。
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作者名：yukichansung | 作成日時：2015年9月7日 1時
