チャンソン先生2 ジュノ ページ22
(じゅ)「…？ なんのことか意味わかんねーし」
(ち)「…えーと。もしもだよ？ ジュノの彼女が、
もし今、元カレに会ってたりしたら、どう思う…？」
(じゅ)「は？ 別に。なんも思わねーけど？」
そう言ったものの、
その姿を想像すると、
なんか面白くない。
あいつが、前の男に会う…？
まあ、まずそんなことないだろうけど。
でも、もしそんなことしてたら…。
ムカつく…。
そんなことを考えてると、むかむかしてきて。
俺は気づかないうちに、眉間深く縦ジワを刻み、
唇もむっつりと尖らせていたらしい。
(じゅ)「なに。Aヌナ、前の男とあってんの？」
俺の「イラ顔」をAヌナへの怒りと勘違いしたらしく。
チャンソンはあわてて、
そんなんじゃないよって手を振った。
ま、そりゃそうだろうよ。
今朝、あんなとろけそうな顔でチャンソン見つめてたAヌナが、
そんなことするわけない。
(ち)「別に変な意味じゃなくて。
ただ事情があって顔を合わせるだけだよ。
でも心配っていうか。嫌っていうか。
Aのこと信用してないわけじゃないんだけどね。
本音は会ってほしくないし。
話もしないでほしいって思ってる。
僕って心の狭い男だよね…」
そう肩をすくめるのが、「チャンソン先生」で。
(じゅ)「は？ そんなの、むかついて当たり前だろ。
てゆーか、俺なら絶対に会わせないし」
これが俺。
俺たちはまったく違うけど。
いや、違うからこそ、俺は、いや俺たちは、
「先生」なチャンソンが、嫌いじゃないんだろうな。
(ち)「はは。ジュノらしいね」
(じゅ)「おまえが優しすぎるんだよ。
でも心配いらねーだろ。
Aヌナ、お前以外見えてねー感じだし。
つーことで、今日の晩飯は優しくてお幸せなチャンソン先生のおごりな」
(ち)「え？ つーことって、どういうこと！？
なんで僕のおごり？？」
チャンソンは目を丸くするけど。
メンバーたちは遠慮なく、俺の言葉にのっかってきて…
(み)「お〜、いいな！ とんこつラーメンなんかどうだ？」
(て)「俺焼肉！」
(に)「僕はピザ^^」
(う)「俺パスタ」
(じゅ)「俺はひつまぶし！ てことで……」
「「「「「かーいばーいぼっ！！！」」」」」
こうして、
第46回？2PMかいばいぼ大会が開幕し、
(ち)「え〜〜、ちょっと待ってよーーー！」
車内には心優しくきまじめなセクシー担当、
チャンソン先生の悲鳴がこだましたのだった。
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作者名：yukichansung | 作成日時：2015年9月7日 1時
