今何時？ 2PM！3 (ページ18)

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勝手にやってろジュノページ18

いつものようにホテルへ朝帰りした俺は、
エレベーターを降り、
自分の部屋へ向かっていた。

だけど曲がり角の先にある、
俺の部屋の隣のドアが開いたから、足を止めた。

ああ…Aヌナ、チャンソンとこに泊まってたんだ。

Aヌナは、
内側にいるデカい男に向かって笑顔をみせ、
名残惜しそうにドアをしめた。

その顔はしあわせそのもので。
前に会ったときよりキレイになったようにさえ見えて。

ああ、うまくいってるんだなって思った。

そしてAヌナをそんな顔にさせたチャンソンに、
やるじゃん…って思った。

いつかは、今にも泣きそうな顔してて。
おいおい大丈夫かよって思ったけど。

心配いらなかったねって。
Aヌナを冷やかしてやる気だったのに。

一度閉ったドアから背の高い男が出てきて。
Aヌナを振り向かせたと思ったら。

チャンソンのヤツ、そのままキスしやがった。
しかも超濃厚なヤツ…////

おいおい。
そりゃ、このフロア俺らしか泊ってないし。
別れ際で、気持ちが盛り上がるのも分かるけど。

部屋の中でやれよ。
俺、帰れねえじゃん…。

だけど邪魔をするのも忍びなくて。
来た道をエレベーターの前まで戻って。

耳にイヤホンを突っこんで、壁に凭れ音楽を聞いてた俺。

その状態でたっぷり五分は待ったと思う。

「ジュノ君？」
「ジュノ？」

ここで俺と出くわすのはAヌナだけだろうと
思ってたけど。

チャンソンはキスだけでは足らず、
ここまでAヌナを見送りにきたらしい。
しっかりと手まで繋いで。

「おはよ、Aヌナ。順調そうだね^^ 待ちくたびれちゃった」

指先を絡めあってるふたりの手から目を上げて、にっこりと笑うと。

「え、あ…！ごめんね////」

Aヌナは恥ずかしそうに頬を染めたけど。
チャンソンはどこまでも鈍感だった。

「え、なにが？
ていうか、ジュノこんなとこでなにしてたの？」

「別に…(-"-) じゃあまたね、Aヌナ^^」

首を傾げながら、
エレベーターのボタンを押すチャンソンの脇をすりぬけて。
俺はAヌナにだけ笑顔をむけた。

「あ、うん！この前はありがとうね！またゆっくり話そうね」

その声にひらひらと手だけ振って、振り向かずに部屋にむかった俺。
だけど視界の隅っこにはしっかりと映っていたんだ。

またAヌナの髪や頬を名残惜しそうに撫でる、
チャンソンのでれっでれの顔が。