164話 君はどうする。 ページ16
Aサイド
抜き身にした夜帳を不義遊義で殺跳と入れ替える。
呪「イッテェ!!!」
怯んだ隙に銃を影に沈める。二つで一つのカウントだったのか、両方入れ替わったからよかった。
武器を取られて焦ったのか、腕を振り上げてこっちに向かってくる。
素人は動きが素直で読みやすい。
勢いを利用して回し投げ。掴まれていた夜帳を逆手に持って、喉に突きつける。
『一つ質問です。呪具を盗ませたのは誰だ』
身体が小刻みに震えている。弱いコイツ単独での行動とは思えない。
呪「言え、ない。ギャアアアアアアア!!!」
体から切り離された首が生首だから、さしずめ生腕か。そいつの左生腕がゴトリと落ちる。
『答えろ』
呪「こ、こここ答える答える答える!!
指鳴。多分あいつだ、死柄木モドキ。
一つ10万。盗まれたのはざっと500だから5000万。
金のためにこんなに人を殺したのか。救いようがないな。
呪「答えた! 答えたから……腕を戻せ! 俺は救ってやったんだ!! この社会が殺した人間の心を!!」
『……あなたが殺していった人たちがどんな人だったのかも知らないで、よくそんなこと言えましたね』
首に刀を当て、喉からこぼれ落ちた声は自分でも驚くほど冷たかった。
『せめてもの情けです。一撃で殺します。
十劃呪法』
呪「や、やめろ!! やめ、やめろやめろ!! やめッ……」
黒い稲妻が首を絶った。
転がっていった生首は、コツンと壁に当たって止まった。
瀬呂さんは、目を大きく見開いて身体を震わせていた。
瀬「五条、今お前」
『殺しました。どのみち重罪。拷問にかけられて死ぬか、今ここで殺されるか。二つに一つです』
赤黒い液体が血溜まりを作っていく。呪力はもう、感じない。そういうことだ。
『出ましょう。処理は補助監督がやってくれるので、私たちは』
出かかった言葉は飲み込んだ。瀬呂さんが、顔を覆ったから。
瀬「……ごめん、先帰るわ」
それだけ残して彼は立ち去った。
頬についた返り血を拭った。いやに身体が重かった。
彼はどうするんだろう。
怖いと言って遠ざかる?
化け物だと言って嘲笑う?
腫れ物に触れるようによそよそしくなる?
どれでもいい。慣れてるから。
スマホを取り出して、伊地知さんに電話をかける。
『五条です。終わりました。はい、処理お願いします』
通話を終え、部屋から出る。
振り返ることはなかった。
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yui(プロフ) - ゆうさん» 私も愛してます！！((((ありがとうございます！ 一回書き方の修正入れるかもなんですが……やっぱり台本書き文字数食うのでチートと揃えようかと。テスト明けにやる予定です！ (9月7日 17時) (
レス) id: 273fd39d94 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう - 更新楽しみにしてます！！夢主じゃないのほうもだけどこっちも大好きです！！！！愛してる！！！！ (9月7日 10時) (レス) id: 93da094e66 (このIDを非表示/違反報告)
寝子／猫 - ありがたやぁ〜 (8月18日 15時) (レス) @page5 id: a46c77cf46 (このIDを非表示/違反報告)
yui(プロフ) - 寝子／猫さん» 相当嬉しいですねそれ！ 私が北海道大好きなので、せっかくならそっちを舞台に書こうかなーと思って書きました！ (8月18日 7時) (レス) id: 02206b89b3 (このIDを非表示/違反報告)
寝子／猫 - 道民からすると推しが北海道来てくれるぐらい嬉しい！！ (8月17日 22時) (レス) id: a46c77cf46 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：yui | 作成日時：2023年8月14日 10時
