160話 はるととひまり ページ12
Aサイド
『すみません、道を聞きたいんですが……』
さりげない風を装って親子に話しかける。ベビーカーの影になって見えなかったけど、5、6歳の男の子もいた。
母「はい……って、五条さん!? 雄英の!?」
子「おねーちゃんテレビで見たー! おにーちゃんも!」
『えへへ、ありがとう。お恥ずかしい話、迷ってしまって……』
雑談をしつつベビーカーの子供を確認。……やっぱり。この子がなんか怪しいんだよな。
『お子さん可愛いですね。僕、今何歳?』
子「はるとはねー、明日6歳なの! ママにね、仮面ライダーのベルトかってもらうんだ!」
……お母さんの顔が曇った。今日か明日か、何かとんでもないことを起こすのだろう。
『明日誕生日なの! いいねぇ、仮面ライダーかぁ。
ベビーカーの子は弟? 妹? 私もね、お兄ちゃんいるんだ』
母「あ、この子は……」
お母さんが焦ったように話に入り込んでくる。
ごめんなさい。これ以上の被害は出せないんだ。
案の定、はるとくんの顔色が曇った。
小さな手をぎゅっと握りしめて、涙をこらえるように言葉を漏らした。
子「……こんなの妹じゃない」
『え?』
母「……ッ!!
子「だって、だって! だってひまりは、おそと出れないもん!」
あふれた涙が頬を、服を濡らす。
「お外出れないもん」。病気か、それとももう……
子「ひまりは、ひまりは、お空にいるんだもん」
瀬呂さんがヒュッと息を呑んだ。ああ、やっぱり。
「この子が怪しい」。この言葉には語弊がある。
このベビーカーの中の
だって中からは、呪力を感じなかったんだ。
中にいるのは……あるのは人間じゃない。
モノだ。人の形をしたただのモノ。
お母さんは身体をブルブルと震わせる。怒りと、焦りと、悲しみと、そして、喪失感。
光のない、ガラス玉のような無機質な目が、はるとくんを映した。
母「もうやめて!!」
振り下ろされる手のひら。はるとくんが目を瞑る。
大丈夫。もう大丈夫だよ。
私が、いるから。
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yui(プロフ) - ゆうさん» 私も愛してます！！((((ありがとうございます！ 一回書き方の修正入れるかもなんですが……やっぱり台本書き文字数食うのでチートと揃えようかと。テスト明けにやる予定です！ (9月7日 17時) (
レス) id: 273fd39d94 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう - 更新楽しみにしてます！！夢主じゃないのほうもだけどこっちも大好きです！！！！愛してる！！！！ (9月7日 10時) (レス) id: 93da094e66 (このIDを非表示/違反報告)
寝子／猫 - ありがたやぁ〜 (8月18日 15時) (レス) @page5 id: a46c77cf46 (このIDを非表示/違反報告)
yui(プロフ) - 寝子／猫さん» 相当嬉しいですねそれ！ 私が北海道大好きなので、せっかくならそっちを舞台に書こうかなーと思って書きました！ (8月18日 7時) (レス) id: 02206b89b3 (このIDを非表示/違反報告)
寝子／猫 - 道民からすると推しが北海道来てくれるぐらい嬉しい！！ (8月17日 22時) (レス) id: a46c77cf46 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：yui | 作成日時：2023年8月14日 10時
