【アイナナ】アニメヲタクの初恋-3 (ページ5)

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やっと学校が終わった

『いおりん！早く！』

「そんなに急がなくても、維さんは逃げませんから…」

『わかんねーだろ！この前みたいに行方不明とかあっかもしんねーし』

「そんなの2度も3度もあっては困るんですが…」

早く会いたい

気持ちが勝手に先走る

小走りになってもいおりんはブツブツ言いながら一緒に走ってくれる

きっといおりんだって早く会いたいはずだ

『いおりん、お土産に王様プリン買って行こうぜ』

「自分が食べたいだけなのでは…？」

『維も好きだって言ってたし！』

俺たちは帰り道にコンビニに寄り、3人分の王様プリンを買って、また急いだ

家に着き、インターホンを鳴らす

「学校お疲れ様、来てくれてありがとう！」

『おう』

元気よく迎えてくれる維がたまらなく愛おしかった

俺といおりんは維に案内され、家の中に入った

昨日来たこの家には維の姿はなかった

最近の維に比べたら顔色が良くて安心した

『具合どう？』

「全然元気だよ！本当は今日も学校行けたんだけどね。えへへ…」

そう笑って見せたが、首元や袖口から見え隠れしている傷が痛々しい

「無理はしないでください」

「うん。ありがとね、みんなが来てくれなかったら私…」

シャツの裾をギュッと掴み、顔をしかめ俯く維

『怖かったよな。もう少し早く気付いてやれれば…』

後悔したってしきれない