【アイナナ】アニメヲタクの初恋 (ページ9)

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再び店のドアが開く音がして、大きな声で挨拶をした

『いらっしゃいませー！って三月くん！？』

和泉三月くん
一織のお兄さんで21歳

一織とは正反対で、可愛らしい容姿をしていて元気で明るい性格

伝説のアイドル・ゼロに憧れてアイドルになるのが夢

「よぉ、維じゃねぇか！久しぶりだな！今日から学校だったってのに早くからバイトしてんのなー。相変わらずアニメの追っかけしてんのか？」

毎日のようにバイトに来ても、三月くんとは会うことはなかった

大体半年ぶりくらいの再会

『久しぶりだねー！そう！キャラの為にいっぱい働かないと！』

「そっかそっか。維は昔から何かに夢中になるとそのことだけに一生懸命になるからなー。好きなこと追っかけるのはいいことだけど、自分の体も大事にしろよ！」

そう言って三月くんは私の頭をポンポンと優しく撫でた

三月くんは男の子にしては身長が小さい

でも150センチそこそこの私からしてみれば十分見上げられる高さである

本当に小さい頃から妹みたいに優しくしてくれる三月くん

私は羨ましそうに私達を見ている一織と目があった

一織が三月くんのことが大好きなのは知っていた

一織は罰が悪そうにすぐに目を反らした

「よし、じゃあ一織行くぞー！」

三月くんは一織にそう言うと、私から離れて出入り口の方へ向かった

『どこに行くのー？』

「今日は一織と買い物に行ってくるよ！久々のオフだからな！」

三月くん、今日仕事休みなのかー

『三月くん！今度私とも買い物行こう！』

「おう！今度行こうぜ！」

　

「ちょっと兄さん…」

一織が呆れて口を挟む

「あはは！じゃあな、維！」