【アイナナ】アニメヲタクの初恋 (ページ5)

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春休みがあけて始業式当日

久しぶりの早起き
眠い目を擦りながら歩く通学路

あの出来事から1週間
毎日考えるのはあの時の男性のこと

だけど私はまだ一目惚れをしたという事実を受け入れられないでいる

それもそのはず、あれから一度も［環くん］とは会えていないのだから

「維～！おはよ～！かなり眠そうだね？」

『おはよ、桜。すごく眠い…。休みならまだ寝てる時間だよ～』

1人悶々としながら歩いていると、後ろから昨年同じクラスだった友人の春川桜が声を掛けてくれた

「維は朝弱いもんね～！あ、あれ一織くんじゃない？」

『え？あ、ホントだ。何、告白？一緒にいるの女の子じゃない？』

和泉一織
同級生で幼馴染
頭は良くて、そこそこイケメン

ちょっと口は悪いけどね

桜が指を指している方向に視線を向けると、公園の影で女の子と2人で話しているのが見えた

学校の側には大きな公園がある

よくもまぁ、始業式の朝から…

「可愛い子じゃん！あ、女の子行っちゃったよ…？」

桜が走り去る女の子を目で追った

『あーあ、断ったのか。もったいない』

「一織くん、やっぱモテるよね～！」

『そうなの？』

「えっ？！すごい人気なんだよ！？」

ふ～ん、と興味なさげに話を流した

何か言いたげな桜がもう、と頬を膨らました