【アイナナ】アニメヲタクの初恋 (ページ4)

今日:2 hit、昨日:3 hit、合計:50,119 hit

1-3 ページ4

「まいど。あ、さっきの男の子にもあげたからお揃いだね！君、見惚れてたでしょ？」

ニヤニヤと男性店員はこちらを見ている

見られてましたか…

『えっ、あぁ…あははは…』

「はい、おつりとキーホルダーね。ありがとう」

『ありがとうございました』

熱くなる頬を手で抑えながら、そそくさと店を後にした

あんなこと言われたら逆に意識しますよね…

さっき起きた出来事を思い返しながら住宅街を歩く

小さな公園で親子連れが楽しそうに遊んでいる

視線を前に戻したとき、建物から慌ただしく人が飛び出してきた

「環くん！早くしないと電車に間に合わないよ！」

『そーちゃんの間に合わないは5分前に間に合わないだろ！？プリンくらいゆっくり食べさせろよ！』

そーちゃんと呼ぶ気怠そうな声に聞き覚えがあり、その2人の方を見ると、そこにはコンビニで見た男性の姿だった

初めて正面から見た姿にすっかり心を奪われてしまい、瞬きすらも忘れていた

彼は私のことを覚えてはいないようで、黙って横を通り過ぎて行った

その瞬間、ふわっと香るプリンの匂いが更に私の心をくすぐる

『環くん…か…』

これが恋と言うのなら私は一目惚れをしてしまったのだと思う

2次元のキャラクターに恋をするのとは全く違う感覚

これが恋なのでしょうか…？