【アイナナ】アニメヲタクの初恋 (ページ28)

今日:22 hit、昨日:3 hit、合計:50,139 hit

7-4 ページ28

「維、ごめんね…！」

校門にはお姉ちゃんが立っていた

『お姉ちゃん、どうしたの？』

「これ、一織さんと環さんに渡してもらえるかな？」

お姉ちゃんから受け取ったのは2つのお弁当だった

『えぇ…、一織に直接渡しなよ…。別にマネージャーなんだから』

今朝のことがあって、今日は一織たちと学校で接触するのは避けたいところだった

「そうなんだけどね…。人気が出てきてる今、少しでもこういうの書かれたりすると厄介だからさ…」

『だからって人を利用しないでよ～』

「ホント維が同じ学校で助かったよ！このお礼はちゃんとするから！じゃあ私は仕事に戻るから、悪いけどよろしくね！」

『え、あっ！ちょっと…！』

お姉ちゃんは私の話も聞かずに、そそくさと学校から離れて行った

その姿が見えなくなり、しばらく立ち尽くしていると、ラビチャの通知音が鳴った

「大和さんお手製のお揃いキャラ弁ですって言っといて！一織さんにはラビチャ入れてあるから～！」

『最悪…』

大きく息を吐いて気合を入れ直す

たまには姉孝行するか…

嫌な気持ちはあったが、たまにしかない姉の頼み事を放り投げるなんて出来るはずがない

私は重い足を持ち上げながらトボトボと一織達の教室へ向かった