【アイナナ】アニメヲタクの初恋 (ページ3)

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家族はお父さんとお姉ちゃんと私の3人
お母さんは私たちが幼い頃に病気で亡くなった

それからお姉ちゃんは母代わりとして頑張ってくれていて、私にとっては優しくて頼りがいのあるお姉ちゃん

今はお父さんの会社で働いていて、とても忙しそうなのでゆっくり話す時間はない

なので、どんな仕事をしているのかは正直よくわからない

『え～と、食パン食パン…』

目当てのものを探していると誰かとぶつかりそうになった

『あっ、ごめんなさい！』

「わりぃ」

その人はこちらを振り向くこともなく、ボソッと一言呟いて去って行った

その後ろ姿は背が高くてモデルのようなスタイル、少し長めの髪の毛はくせ毛なのか無造作にはねていた

もう買い物を済ませたらしく、手にはお店のビニール袋を持っていた

正面から見られなかったのは残念だ

しばらく彼に見惚れてしまっていたが、店を出て見えなくなって我に返った

早く買って帰ろう…

目的のものを持ってレジに向かう

レジ横に並んでいるものが目に入った

王様プリンキーホルダー…？

「それね、王様プリンを2個買ってくれたお客さんに1個プレゼントしてたんだよ」

レジにいた男性店員が私の視線に気付いて説明してくれた

『そうなんですか…、じゃあ買おうかな』

断れない性格って損ですよね